カテゴリ:山古志闘牛場( 126 )

相手が誰であってもたいてい盛り上がる、素敵な牛がいます。
新宅もそうなんですが、次に出てくるドッコイ丸もそんなイメージ。
これまで何度か見ていますが、そのすべてで見せ場を作ってくれます。
今回は少し久々の登場、気迫のある角突き、薬師大力との闘いです。

第四回:ドッコイ丸(五歳/平島)-薬師大力(五歳/中野)

先にドッコイ丸の入場。低い声、どう声を盛んに出しています。
これで場内がざわめきました。やる気、気迫が早くも伝わります。
そして後から入ってきたのは薬師大力。主綱を掛けています。
この一番、やはり注目の取組のようです。目が離せません。
さぁ、始まりました。
まずは黒牛、ドッコイ丸が仕掛けます。客席からは「おお〜っ」の声。
ドッコイ丸は鼻を使い、薬師大力の顔を下から掬い上げるようにして
押し込みます。これに対して薬師大力は、左角を使ってドッコイ丸の
角を掛けて、前に出る力を殺そうとします。ゴツンという角の音。
さらにゴツン、ガツンという角がぶつかる音が聞こえてきます。
泥濘んでいる闘牛場は、牛にとっても不安定な状況です。
ドッコイ丸が飛び込み、薬師大力は落ち着いて受けています。
昔から雨降りの角突きほどいいものはないといいます。
足場は悪くなりますが、角突きが良くなる、激しくなるんですね。
ここで場内がまたどよめきました。
先に仕掛けた薬師大力の角が外れた瞬間、ドッコイ丸が飛び込もうと
したんですが、それをまた薬師大力が首で押さえました。
勢子の皆さんが、「よしたー」「よしたー」と次々に声を掛けています。
また場内が盛り上がる !
薬師大力が掛けた右角が外れたタイミングで、ドッコイ丸が飛び込む。
しかし薬師大力はそれを落ち着いて受け止めました。
勢子たちも声を出して、両牛の気持ちを高めていきます。
薬師大力は下から、角を使ってドッコイ丸の角を掛けて出ようとします。
ドッコイ丸は鼻を使って掬い上げ、薬師大力の角が外れた一瞬を狙いたい。
双方が持ち味を発揮しようと、一生懸命に闘っているのです。
客席がまたざわめきます。
ドッコイ丸が首に入って前に押し込む ! 薬師大力は足を使って受けます。
勢子の掛け声も熱を帯びています。男性の興奮する声が聞こえます。
走る音、そして大きな拍手。勢子が両牛を分け、引き分けにしました。
双方の綱が伸び、場内は拍手に包まれました。
両牛、まだお互いに目を離しません。こうやって牛に意地が生まれます。
おおーっという声。先にドッコイ丸、後から薬師大力の引き上げでした。

写真のチェックをして驚きました。なんと557カット撮ってました。
いったい何をどうやったらそんなに撮るのだろう、レコーダーを聞いても
そんなにシャッター音は目立っていません。ううむ、とても不思議です。
ただ、取組の時間は5分を過ぎて、そこそこ長かったように感じます。
攻防もあり、お客さんも盛り上がりました。やっぱりドッコイ丸だ。
熱戦を裏付けるように、ザッと見ただけでも様々なシーンがあります。
まだこの時点では全く選んでいませんが、全体の雰囲気ではこの取組が
最も写真の仕上がりがよかったのではないか、そんな印象を持ちました。
まぁ、たくさん撮っているのだから当たり前と言えばそうなんですけど。

この対戦、いきなり角突きが始まったわけではなかったのです。
まずは両牛が顔を近付けて、ゆっくりと、ピッタリくっつきました。
そこからまず、ドッコイ丸が仕掛けていきます。
角のコントロールが上手いドッコイ丸。薬師大力の眉間や角の根元に、
自分の角を当てています。受ける薬師大力も逃げずに受けています。
しかし写真だけで判断すると、ドッコイ丸のヒット率の高さが凄い。
薬師大力のあちこちに、角を打ち込んでいるような印象でした。
とはいえ、薬師大力。ダメージを抱えているようには見えないです。
そして反撃でしょうか、今度は薬師大力の角がドッコイ丸の体に。
さすがのドッコイ丸も、これには表情が変わりました。
しかし、ここからが凄かった。角が当たったままの状態で、どうやら
ドッコイ丸がそのまま突進しているようにも見えます。強いですよ。
頭というよりも、体全体でぶつかっていくような印象です。
そして、だんだんと薬師大力の顔に泥が付着するようになりました。
動きが激しいことを物語っています。
ドッコイ丸には何度も角を入れられますが、怯む様子はありません。
むしろ、目線が厳しくなっていくようにも感じます。
そして、ドッコイ丸はこれでもかとばかりに攻撃を繰り返します。
狙い澄ましたかのように、眉間を突いています。
それにしても、こりゃ撮りすぎだ !
載せたいのに載せられない、そんなカットが続出しています。
それにしても、薬師大力はタフだなぁ。打たれ強いボクサーみたい。
終盤まで全く攻撃の手を緩めないドッコイ丸も、タフだといえます。

それぞれの攻防があり、それぞれがちゃんと見せ場を作る。
そして、見る側にも堂々の引き分けだとすごくよく解る。
そりゃいいシーンが目白押しになるわけですよ(笑)
山古志の闘牛を象徴する一番、そう言っても過言ではなさそうです。
時間いっぱいまで精一杯、見事な角突きでした。見られて良かった。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。

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↑「お前やるなぁ」「お前こそ」そんな会話が聞こえてくるようなシーンでした。
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↑序盤戦から積極的な攻撃を仕掛けるドッコイ丸。こんな展開が続きました。
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↑薬師大力の体のあちこちに、角を入れるドッコイ丸。薬師大力はタフです。
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↑両牛とも目元は真剣そのものです。でも、まだ薬師大力の顔はキレイ。
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↑これはドッコイ丸、ちょっと痛かったかな ?
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↑ドッコイ丸の角が薬師大力の眉間に入る。このシーンは複数回見られました。
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↑激しい攻防。薬師大力の顔に泥がたくさん付き始め、迫力ある表情に。
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↑薬師大力は随分と頭を下げています。ドッコイ丸はなんだか楽しそう ?
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↑今度は鼻付近に角が。これには薬師大力も表情を変えました。
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↑ぶつかり合うと、泥が弾け飛びます。薬師大力、落ち着いているなぁ。
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↑定番の睨み合い。どちらも気合満点です。
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↑薬師大力の角も、何度かドッコイ丸に当たっています。角が太いですね。
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↑けっこう好きなカット。互いのやる気とか意地を感じるシーンです。
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↑ドッコイ丸ミサイルが飛んできて、薬師大力に激突しているイメージ。。。
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↑勢子が止めに入るまで、ずっと動き回った両牛。見応えがありました。
(OM-D E-M1X/M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO+MC-14)
by keiji_takayama | 2019-10-17 08:07 | 山古志闘牛場 | Comments(0)
第三回:伊之助(四歳/山中)-飛将(四歳/塩沢)

いよいよこの取組から、綱を取っての対戦になります。
勢子がどうやって両牛を分けるか、この点も見応えがあります。
これはやっぱり、実際に見ると迫力が全く違います。
ここでご覧いただいている皆さんには是非、生で見てほしいです。
まずは伊之助が入ってきました。白い毛が混じる粕毛牛です。
昔から「ケンカをしない粕毛牛はいない」と言われているそうです。
後から入場は飛将です。どっちかな、鼻息が荒いのが解ります。
この両牛は四歳。昨年デビューした「同期」になります。
これから鎬を削りながら成長してくれることを願っています。
四歳とはいうものの、揃って大きくなりました。
体の大きさだけで言えば、もうすっかり一人前です。
体重もおそらく、両方とも900kgはあるかと思われます。
この両牛、くるくると回るような動きを見せています。
これは「まくりあい」といいまして、双方の牛が真正面ではなく横から
攻めるために、相手の首を取りに行く、双方が首を取り合う突き方です。
ここで客席から「どうしたどうした〜」、笑い声が聞こえてきました。
牛が離れてしまったのです。
これは闘わないのではなく、相手が全然怖くないのでこうなります。
その証拠に、距離は近いままです。怖ければ側には寄りつきません。
遊んでいるような仕草を見せる両牛、本当の力を発揮するには3、4年
かかります。でも、大器晩成型の牛は後々必ず、力を出してくれます。
この一番はここで引き分けになりました。
男性のお客さんが、とても楽しそうに笑っています。
この両牛が数年後にどう強くなるのか、これを見ていくのも楽しみ。
四歳といえば、充号も同い年です。この三頭には今後も注目ですね。
先に飛将、後から伊之助の順に引き上げ。拍手が送られていました。

この二頭、今回はちょっと予想外の展開になりました。
しかし、相手が違えばとても同じ牛とは思えない力を見せてくれます。
そういう意味では、これまでと違う一面を見ることができました。
横から回って首を取ろうとするわけで、こうなると顔が撮れません。
これは厳しいなぁと思って、そのうちチャンスが来るだろうと狙って
いましたが、結局そのまま離れました。こういうこともあるのです。
遊んでいるように見える、確かにそんな空気が場内にはありました。
しかし、こうして写真を見返すと、そうでもないことが解ります。
何もしていない、じゃれているようですが、時にちゃんと角を相手に
ヒットさせているんですね。それは飛将も、伊之助も同じでした。
ちなみにこの取組、始まったのは13:29:26、終了が13:31:30です。
2分間だけの攻防とはとても思えません。けっこうなやりとりが、
遊んでいるように見える中で繰り広げられていたわけです。すごい。
あとからこれを知るんですね。闘牛って奥深い、そして面白い ! !
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。

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↑左が伊之助、右は飛将。飛将の角、とても長くて大きいです。カッコいいなぁ。
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↑開始直後。回り込もうとしているのはどちらだろう ?
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↑飛将のこの表情。伊之助の角がどこかに当たったのかもしれません。
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↑離れてしまいました。お互いの表情が対照的で面白いです。
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↑伊之助が渋い顔をしています。ちょっと露出がオーバー気味でした。
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↑こちらも、回り込む過程で伊之助の角が当たってる ?
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↑飛将も負けじと、回りながら角を使っています。
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↑伊之助の角が飛将の体にヒット。しかし、下では飛将の角が伊之助の足に。
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↑横からの攻め。飛将の表情は真剣です。
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↑これは去り際に、飛将が角を伊之助に当てました。「イテッ ! 」な感じ。
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↑これまた、飛将の角が伊之助に当たったようです。
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↑終盤のハラハラシーン。飛将の角の先端が、伊之助の目元に刺さります。
(OM-D E-M1X/M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO+MC-14)
by keiji_takayama | 2019-10-16 01:16 | 山古志闘牛場 | Comments(0)
「よし、次は赤パンダの番だ ! いいとこ見たいぞ。」
「それにしたってまだ二番目じゃん。ちょっと早すぎないかな。」
「カメラ頑張ってくれよ ! 」
こんなことを頭の中でずっと叫んでいました。今回の楽しみです。
そして、個人的にとても注目していた取組。これが第二回でした。

第二回:新宅赤パンダ(五歳/梶金)-龍勢(五歳/秩父)

この取組、8月3日にも行われました。赤パンダは推し牛です(笑)
元気な龍勢相手に、今月はどんな闘いを見せてくれるでしょうか。

闘牛の撮影では、最初に取組板を撮ることにしています。
これを残しておくことで、写真の整理がしやすくなるわけですね。
いつもは牛が入ってくる前にこれの交換が終了しているのですが、
今回は何度か入場が先になることがあり、ちょっとヒヤヒヤでした。
さて、唸り声が聞こえてきました。先に新宅赤パンダ、後から龍勢。
この一番まで、綱を付けての対戦になります。
さぁ、取組開始。
いきなり、角と角がぶつかるゴツン ! という音が聞こえてきました。
激しく動く足音が聞こえてきます。またゴツン。
双方の力の入り方、ちょっとでもスキがあったら一気に飛び込んで、
勝負を決めてやろう、そんな感じです。また音、今度はカツン。
勢子が拍手をして、「はい、はい、はい、はい」と声を出しています。
客席が「おぉぉ〜」とどよめきます。新宅赤パンダが飛び込んだ ! !
これを龍勢が柵際でうまく周る。コツン、コツンという音も聞こえます。
新宅赤パンダがサッと左角を使い、龍勢の右角に掛けて下から持ち上げ、
飛び込みました。ほんの一瞬の隙を突きます。見せ場を作りました。
今度は龍勢が頭を上げないようにします。
自分の角を新宅赤パンダの下に入れて、掛け技から前に出る、
或いは赤パンダが前に出る力を殺そうとしているのです。
双方が動く音が聞こえ、客席からは「ほほほほー、すごいなぁ。」の声。
やがて勢子が止めようと走り出します。ここでまたもゴツン ! の音。
場内からは「おおおーぉ」、そして一斉に拍手が鳴り響きました。
勢子が両牛を分け、引き分けになりました。
引き回し。新宅赤パンダはご主人と、小学一年生のお子さんです。
先頭に立って、堂々の引き回し。拍手の音が一段と大きくなりました。
一方の龍勢。10月13日はこの名前の由来である「秩父・龍勢まつり」の
当日と重なりました。いい角突きを見せてくれた龍勢の願いが届いたか、
祭りも無事に開催できたようです。青空に花火が飛ぶ映像もありました。

もう最初から、角を絡めて睨み合う両牛。8月とは少し違った展開です。
新宅赤パンダ、いい目線をしています。気力が漲る感じ。
龍勢もそれは同じでした。新宅赤パンダの角の上から睨み付けます。
互いによく動き、押したり押されたり。角の応酬もありました。
8月に新宅赤パンダが見せた、顔を横にしての角攻撃。
今回は龍勢の目元下付近にヒットしました。
けっこう角が入っているけれど、龍勢はまだ余裕の表情を見せます。
対峙しているときの赤パンダは真剣そのもの。力が入っています。
そして、開始から1分20秒後。
解説にもありましたが、赤パンダの左角と龍勢の右角が交差したあと、
やや横向きだった龍勢の体に赤パンダが角を入れ、そのまま突進しました。
この日最大のハイライトシーンと言っても過言ではないでしょう。
そのまま柵の手前まで、龍勢を押し込みました。
龍勢をこれまで何度か見ていますが、押し込まれたことは殆どありません。
そして、ここまでの攻撃を食らったことも、おそらくはないと思います。
これはすごい。強さ、逞しさが一段と成長しているようです。しかも速い。
とはいえ、龍勢もやられているわけではなく、ちゃんと体勢を整えます。
柵の前で両牛が対峙する格好になりました。そしてまた闘牛場中央へ。
今度は龍勢の角が、赤パンダの耳の付け根辺りを直撃しました。
これはさすがに痛そう。表情が少し変わる赤パンダでした。
ところが。
このあと怒った大魔神のような形相になり、龍勢を睨み返したのです。
なんだか、龍勢のほうがちょっと意外そうな感じですね。
でも、龍勢は怯みません。再び赤パンダの耳元に角が入りました。
そして赤パンダも再び怒る大魔神の様子。最後まで熱い闘いでした。
それにしても、この取組は盛り上がったなぁ。龍勢も立派でした。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。

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↑右が新宅赤パンダ、左は龍勢。互いに「オレは負けないぞ ! 」とアピール ?
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↑開始直後。まずは両牛の睨み合いからスタートしました。
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↑圧力をかける龍勢。赤パンダの角はうまい具合に防御できます。
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↑気合の入った新宅赤パンダの表情。
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↑頭を横にして角を当てます。これがけっこう効果的で、龍勢にヒット。
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↑体勢が入れ替わりました。赤パンダは積極的に仕掛けているようです。
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↑横になった龍勢。角で攻撃しながら、新宅赤パンダが押していきます。
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↑これで柵前まで一気に突進しました。お客さんも大盛り上がりです。
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↑柵の前で頭を合わせる両牛。場所は変わっても気合は変わらずです。
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↑赤パンダの角、スレスレでした。表情も厳しいです。逞しいなぁ。
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↑龍勢のプレッシャーも相当なもの。しかし、角がそれを和らげてくれます。
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↑耳元に龍勢の一撃。これはさすがに痛そうですね。表情も少し変わりました。
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↑怒った大魔神みたいな新宅赤パンダ。これにはさすがの龍勢もビックリ ?
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↑龍勢はタフです。再び赤パンダの耳元に角が入りました。
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↑最後まで熱戦が繰り広げられました。龍製の攻撃で新宅赤パンダの顔が。。。
(OM-D E-M1X/M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO+MC-14)
by keiji_takayama | 2019-10-15 00:50 | 山古志闘牛場 | Comments(0)

10/13 山古志闘牛 響-文平

台風19号が暴れ回っていましたが、いくつかの幸運とタイミングが
重なったので、山古志に行くことができました。とはいえ、新潟県も
信濃川や阿賀野川が増水するなど被害はあり、開催時も客席のスマホ
からエリアメールの音が鳴り響いていました。無事に終了したけど、
牛が不安を感じたのかなという取組もあり、思うところがあります。

そして、カメラはいつものキヤノンEOS-1D Xではなく、オリンパス
OM-D E-M1Xを使用しました 。これの結果次第によってはシステム
総入れ替えも検討していましたが、ひとまず見送りになりそうです。
いいところも複数あったのですが、結果的にとても困ることがあり、
結局最後までそれをカバーしきれなかったのが理由かな。設定により
これを修正することは可能なんだろうけど、いつものスタイルで使用
して結果を出せないのなら、さすがに厳しいという結論になります。
しかし、動物瞳MFでは違う展開になるかも。これも試してみます。
そんなわけで前書きが長くなりましたが、10/13の取組を載せます。

第一回:響(三歳/新潟)-文平(三歳/虫亀)

取組の前に、写真コンテストの表彰式が行われました。以前投票した
作品はどうだったのかと思いましたが、カレンダーには掲載されず、
残念ながら入賞から上には上がれなかったのかな。一度でいいので、
ツアーのお客様がこれに応募して表彰、という体験をしたいですね。

天候のこともあり、お客さんはいつもの半分ほどでした。それでも、
角栄号の大応援団が盛り上げてくれたおかげで、それを感じません。
「おおーっ」「元気元気 ! 」という歓声と拍手で盛り上がりました。
響、文平の順に入り、取組が始まります。ともに今年デビューです。
文平はMCを務める松田さんの愛牛。でも、綱を持ちながらの解説は
さすがに難しそうで。綱持ちは別の勢子にバトンタッチされました。
それにしても、初回からこの取組はなかなか豪華です。
牛の三歳は、人間では中学生くらい。まだ闘牛場に慣れていません。
そこで、お互い綱を付けたままでの対戦になります。
これによって、安心して闘えるのです。
若い牛を大切に育てたい、そのような考えによるものです。
二頭がちょっと遊ぶような仕草を見せました。これも若い牛らしい。
遊ぶということは、牛が闘牛場を怖いと思っていないのです。
この間にも、勢子たちの大きな掛け声が聞こえてきます。
今日は後ろに柿乃花ブラザーズもいて、唸り声が聞こえてきます。
響は黒牛、文平は赤牛。
文平が一生懸命、前に押そう押そうとしています。これに対して響は、
体を柔らかく使い、足を動かします。これは、相手のことが怖くない、
心に余裕があることの現れです。こうして経験を積み、三年、四年後に
本当の力を出してくれます。しかし、若いときに無理をさせてしまうと
なかなかその力を発揮できないことがあるのです。この解説の最中に、
背後で牛が15回、絶妙なタイミングで唸りました。「そうだそうだ」と
言っているみたいで、いいアシスト。文平が押して、響が受ける展開。
この経験によって、文平は「慌てて攻めなくて大丈夫だ」と覚えます。
こうやって、若い牛を育てていくのです。
やがて勢子の判断で引き分けになり、大きな拍手が送られました。

当たり前といえば当たり前ですが、E-M1Xはシャッター音が小さくて、
これは良かったですね。気にせず押せます。コマがやたら増えるけど。
そこそこ経験のある両牛、第一回としては取組時間が長かったようです。
けっこう多く撮ってしまいましたが、完全ボツを量産することに。。。
闘牛の場合はその場で消すことは極力しませんが、これは完全にダメ、
というカットがかなり多くて困りました。カメラもまずは慣れですね。

文平は最初から積極的に仕掛けました。何度か角が響の顔に当たって、
それに手応えを感じているようです。一方、響は文平が横から攻めると
そのまま上から体重を掛けるようにして、文平に角を当てていました。
こうよく動くと、綱を引っ張る勢子の二人は大忙しになるわけですね。
そしてガップリ組みました。文平はやや下から睨むようにしています。
響は受けつつ、角で攻撃するタイミングを探っているように感じます。
文平の表情が良いです。強い目線で、闘いに挑んでいるのが解ります。

ところが、これにカメラが反応しない。結果から書くと、時に大きく
ピントを外すことがありました。驚きの写真が残っていてガッカリ。
取組の進行に合わせてなんとか修正しようと試みましたが、アウト。
一度この症状が出ると数カット同じことが続きます。終盤の取組では
なんとか対処方を見つけ出したけど、失望感は消えなかったのです。
どこか、何か間違えているのかと思いますが、少なくとも1D Xでは
これまでただの一度も出なかったので、不安を残してしまいました。

終盤になると、響が文平を下から突き上げるシーンも。
これにはちょっとビックリした表情を浮かべる文平でした。
双方時間いっぱいまで集中力を切らさず、一生懸命の角突きでした。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。

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↑左が響、右は文平。どちらも真剣そのもの。いい表情をしています。
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↑押そう押そうと積極的な文平。目力もすごい。
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↑ひらりと身を翻すような( ? )響。軽々とした動きですが、牛なんですよ。
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↑睨み合う両牛。写真で見ると、文平ってとてもでかいような・・・気がする。
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↑文平の角が響の体に ! めり込んでるよ。。。
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↑目が近い ! ここまで寄るのはたぶん、格闘技の試合前チェックくらいのもの。
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↑相撲の立ち合い寸前に見えます。文平はちょっと背伸びしてる ?
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↑さっきは文平だったけど、今度は響がでっかく見えるぞ。
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↑まだ若い牛だけど、ちゃんと意地は見せてくれます。
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↑下から見ると、また違った形。つま先立ちしてる。。。
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↑取組終盤。なんか囁き合っているようにも見えますね。
(OM-D E-M1X/M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO+MC-14)
by keiji_takayama | 2019-10-14 10:02 | 山古志闘牛場 | Comments(0)

10月場所取組発表 !

山古志闘牛、10月場所の取組が発表されました。
もちろん行く気満々なんですが、台風が邪魔をしそうです。
開始時刻の長岡市はおそらく晴れていると思うのですが、
行くまでがとにかく厳しくなりそうです。
どういう方法で行くか、はたまた交通機関はどうなるのか、
そんな情報をいろいろと集めながら、考えているところです。

①赤武者-若黒
②響-文平
③新宅赤パンダ-龍勢
④伊之助-飛将
⑤ドッコイ丸-薬師大力
⑥翔太-庵
⑦小豆丸-山闘
⑧山王-角栄号
⑨平畑-山仁
⑩三五兵工-武雄力
⑪柿乃花ゴールド-天地人
⑫龍皇-柿乃花黒ダイヤ
⑬啓靖-貴王

なんと13組あります。いつもより多い !
そして、楽しみな取組が目立ちます。
これは絶対に行くしかない。
それにしても、なぜこうタイミング悪く、台風がやってくるのだろう。
それがとても不思議です。
by keiji_takayama | 2019-10-11 10:18 | 山古志闘牛場 | Comments(0)
第十二回:啓靖(十一歳/滝谷)-龍皇(八歳/長岡)

さて、いよいよ9/22本場所、結びの一番になりました。
たくさんの拍手です。先に啓靖が入ってきました。
まずは地面を掘って、気合十分。相手の龍皇が来るのを待ちます。
後から龍皇が登場。今日来ている中では最も大きい牛です。
体重は1,100kgを超えました。いよいよ最後の一番です。
この取組には解説が入りません。
両横綱がぶつかる音、勢子の声、これを楽しむ、結びの一番です。
いよいよ取組が始まりました。勢子の声は最初からとても大きいです。
赤牛が啓靖、黒牛が龍皇です。

「よしたー」の声が高らかに響きます。
「はい ! 」「それいけ ! 」勢子の皆さんが場の雰囲気を高めます。
角のぶつかる音は聞こえません、頭を付け合っての力比べのようです。
客席はざわざわしています。牛に勢子が気合を入れました。
めいめいにいろいろな言葉を掛けています。
牛だけではなく、勢子の皆さんも気合が入っています。
近くの席でお子さんが親御さんに質問をしていますが、応えなし。
やがて走る音。「おぉぉぉー」という女性の声、拍手。
勢子が両牛を分けて、これにて本場所の取組が終わりました。
両横綱は綱が伸びても、そのまま引き上げにはなりません。
このあと、ファンサービスがあります。
記念写真を撮る、牛を間近で見たいというお客さんが集まってきました。
両横綱は静かにこれに対応しました。こんなところも「横綱」なのです。

トータルカットは172でした。
啓靖が土を掘ってアピールしていたのとは対照的に、龍皇は静かな入場。
いやぁ、それにしてもでっかい牛です。写真で見てもその大きさが解ります。
横綱の立ち合い、見事に頭を合わせて取組が始まりました。
のっけからすごい睨み合いです。まさに横綱の角突きといえるでしょう。
年齢では啓靖のほうが三つ上ですが、令和の横綱、龍皇は怯みません。
頭を付けての攻防が続きます。
結びの一番ということで、勢子の数も多くなりました。両牛を見守ります。
その間もずっと、皆さんそれぞれが大きな声を出して盛り上げています。
横綱同士、力と力の闘いになったような印象があります。
序盤に龍皇の角が啓靖の目元スレスレに迫ったシーンがありましたが、
硬派何ではこれが逆になりました。不思議といいますか、興味深いですね。
目を瞑ってこれを回避した龍皇ですが、直後は表情が厳しくなりました。
終盤、勢子の二人がとてもキレイに両牛の鼻を取りました。
このシーンは山古志闘牛の広告や、復興交流館おらたるでも見ることが
できるのですが、もう完璧ともいえる写真が存在します。
どうにかこれに近い写真を撮れないかと思っているのですが、
ようやく第一段階くらいにはなったかなと、勝手に喜んでいました。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。

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↑開始直後でもうこれです。さすが横綱の気迫 ! !
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↑黒牛の龍皇。入場時と頭を合わせる瞬間と。表情が大きく変わります。
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↑龍皇の角の先端が、啓靖の目元に ! まさにヒヤリハットのシーンです。
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↑啓靖の表情にも、気合が漲ってきました。
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↑龍皇は角を使って防御するのが上手いようです。入るに入れません。
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↑龍皇の角、ラリアット風。啓靖の角の根元に当たっているようです。
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↑走りながらの攻撃でしょうか。大きい牛なのに、フットワークが軽い龍皇。
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↑龍皇の激しい当たり。啓靖はちょっと表情が変わりました。
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↑啓靖、龍皇の厳しい押しに耐えている、そんな印象。
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↑啓靖も負けていません。いい目をしています。
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↑これは啓靖の見せ場ですね。龍皇、目を瞑って耐えているようです。
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↑おおっ ! 今度は啓靖の角が龍皇の目元スレスレだ ! またもやヒヤリハットシーン。
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↑啓靖、踏ん張ってます。龍皇の目も真剣そのもの。
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↑龍皇の鋭い目線。緊張感が伝わってくるようです。
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↑取組終盤までお互い一歩も引かず、横綱らしい闘いぶりでした。
(1D X /EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM )
by keiji_takayama | 2019-10-10 20:54 | 山古志闘牛場 | Comments(0)
第十一回:山徳号( 十四歳/竹沢)-八剣志(十歳/山古志)

八剣志が先、後から山徳号が入場してきました。
山徳号、今回初めて知ったのですが、闘牛場のすぐ近くにある、
自動車会社の持ち牛だそうです。言われて見れば、聞き覚えが。
クルマで移動中、何度かその前を通過したことがありました。
何かあったら相談しに寄ってみよう。そんなことを思いました。
今場所は柿乃花ブラザーズが休場でしたが、それでもどこかで、
出番待ち、または出番を終えた牛がずっと唸っていました。
そのたびに、誰なのかとても気になります。調べてみたいなぁ。

「はい ! 」の声で取組がスタート。
まず双方が、綱を取ったあとに少し会話をしたように見えました。
実はこの両牛、牛舎では隣同士だそうです。
しかし「この両牛、」のところで低いぶつかり音が響きました。
場内もやや騒然としました。「すごーい」という声も聞こえてきます。
八剣志がまず仕掛けました。山徳号はこれを、首を使って受けます。
「おぉぉー、あー」というお客さんの声。さらに八剣志が前に出る !
これを山徳号がうまく回り込んだ ! 「よしたぁぁぁー」の大きな声。
勢子の皆さんも、めいめいに手を叩いたり声を出したりしています。
「ほれいけー、はい ! 」ドンッ。ぶつかる音が聞こえます。
今度は山徳号が左から叩く。さらに、左角で掛けて前に出ようとする。
これを八剣志が切り返しを狙います。勢子の皆さん、両牛を鼓舞します。
「はいっ ! 」「ほらっ ! 」ドンッ。「ほぉー。」
八剣志は長い角を巧みに使って掛けようとします。
しかし、山徳号はだんだんと距離を詰めてきました。
八剣志に角を使わせないようにするためです。
しばらくは考えながらの攻防でしようか、やや静かな展開。
勢子の皆さんがずっと声を出しています。
やがて勢子の走る音が聞こえて、拍手。引き分けとなりました。
両牛の鼻を取った勢子の動き。速さと柔らかさをもって鼻を捕まえられる。
これはなかなかできることではありません。
綱が伸び、八剣志、山徳号の順で引き上げ。拍手もたくさん送られました。

撮影カットは150でした。
この両牛、どちらも黒牛です。なかなか見分けが難しい。。。
じっと写真を眺めていて、解ったことがありました。
八剣志は角がやや上を向き、山徳号は横に広がっている。
山徳号の体と右足に突起がある。八剣志の左側の顔に泥が付いている。
こんなところで、なんとか区別が付けられそうです。
解説にもありましたが、頭を合わせる時に少しだけインターバルが。
しかし、そのあとはいきなりぶつかっています。
角を絡めて睨み合い。そして山徳号は、八剣志に角を当てられます。
目元の付け根というかなりギリギリのところ。
そして山徳号の角はこの時、八剣志には届きませんでした。
このあたりも、山徳号が距離を詰めてきた理由かもしれません。
そして、再度山徳号は八剣志の角攻撃を受けてしまいます。
これはかなりの深さまで食い込んだようにも見えました。
そのまま八剣志は前に出ようとします。なんとか食い止める山徳号。
しかし、ここがチャンスと判断したか、八剣志はフェンスまで押します。
最前列で撮影していたカメラマンの皆さんは、全員がファインダーから目を
離してこの戦況を見つめています。そして、柵の前での攻防がありました。
山徳号はなんとか体勢を立て直そうとしますが、そう簡単にはいきません。
八剣志の突きをまた食らったようで、「うっ」という表情になりました。
やがて、ようやく正面を向く位置に戻り、再度頭を合わせる両牛。
ここで双方の位置が入れ替わりました。
しかし、やはり角のリーチの差があり、山徳号はちょっと苦しい感じ。
そして距離を詰め始めます。八剣志にぶつかっていきました。
両牛の激しい当たり。砂埃で表情が隠れてしまいました。
八剣志は真剣に、持っている力をぶつけていきます。
角で山徳号の頭を締め付けるような攻撃を見せます。
これはさすがに、嫌そうな表情の山徳号でした。
とはいえ、山徳号もいいところを見せました。
八剣志の長い角が間近に迫りつつも、頑張って受けていました。
力の入っている表情、とてもカッコよかったです。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。

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↑八剣志の角攻撃に耐える山徳号。気合の入った、いい目をしています。
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↑開始直後のぶつかり合い。手前が八剣志、奥が山徳号です。
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↑それぞれの特徴がわかるカット。八剣志の顔、こちらに見える左側には泥が。。。
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↑山徳号の角、このくらいの距離だと当たるのですが。気合は十分です。
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↑八剣志の攻撃。大きくて長い角が↑の体に刺さりました。これは痛そう。
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↑ここがチャンスと判断したか、そのまま突進していく八剣志です。
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↑八剣志の長い角は、離れていても届きます。耳の根元に当たりました。
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↑気合を見せた山徳号。ぶつかった瞬間、砂埃で顔が隠れました。
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↑あ、あれ ? 分身の術 ? ? 露出がオーバーでちょっと残念でした。。。
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↑奥が八剣志。少しだけ覗く目線の鋭さにドキッとします。
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↑八剣志の角攻撃は厳しい。耐えている山徳号の表情からも、伺えます。
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↑角が長い八剣志。迂闊に、闇雲に突進すると大きなダメージを負いそうです。
(1D X /EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM )
by keiji_takayama | 2019-10-08 00:42 | 山古志闘牛場 | Comments(0)
第十回:三五兵工(十二歳/中野)-新宅(七歳/梶金)

いよいよ残りは三番となりました。「これより三役」というところ。
山古志角突き女子部にご祝儀が届いている、という紹介もありました。
闘牛場が盛り上がってきました。三五兵工が唸りながらの入場です。
「通のお客様はこの一番を楽しみにしていたのではないでしょうか ? 」
というアナウンス。ええ、まさにそうです(笑)まだ通ではないけど。。。
対するのは新宅。記憶に新しい、8/11の柿乃花黒ダイヤとの死闘 !
ここから一ヶ月空いての出場です。三五兵工は決め手に鋭い牛。
どんな展開になるのだろう。始まる前からワクワクしてました。

「さぁきた ! 」の声で取組開始。
いきなり勢子の大きな、大きな声が闘牛場いっぱいに広がります。
まずは新宅が仕掛けます。黒い毛に白が混じる、粕毛牛が新宅です。
これを三五兵工は落ち着いて受けます。
勢子の皆さんが代わる代わる「よしたー」と声を出しています。
「それいけ〜はい〜っ ! 」両牛を鼓舞していますね。
序盤は嵐の前の静けさか。双方が仕掛けるタイミングを伺います。
新宅が上から馬力で攻めようとして、三五兵工は下から返しました。
今度は三五兵工。右角で掛けながら前に出ようとします。
ドンッと言う音。三五兵工が前に出る ! 場内のテンションも上がる !
しかしこれを、新宅が首を使って受けます !
うへえ、シャッター音も唸ってるぞ。。。
三五兵工、右から左から角を掛けて前に出ようとします。
新宅はこれを、自分の体重、馬力、首を使って受け止めます。
またしてもドンッという音。三五兵工が前に出る ! !
「おっとおっとおっとおっとおっとおっとおっと、あーあーあーああーああー」
という女性の声。これたぶん、無意識で大きな声が出てしまうのでしょう。
これを新宅が押し返す。いやぁ、場内も勢子もカメラも大盛り上がりです。
再び三五兵工、下から首に入りますが、新宅はこれもうまく受けます。
やがて勢子の走る音が聞こえてきました。いよいよ人との攻防が始まります。
「とっとっとっとっとっほらほらほらほら」女性の声。そして。
「ほらほらあぶないあぶないあぶないあぶないあぶないあぶないあぶないよ」
闘牛場では複数の勢子が、「せーの」とタイミングを合わせます。
「あぁ〜ぁぁぁ〜」直後、闘牛場は大きな拍手に包まれました。
この女性も大興奮、拍手しながら「あぶねぇあぶねぇ」と呟いています。
やはり新宅の取組は盛り上がるなぁ。
綱が伸び、新宅は親子三代、三五兵工はご主人が引き回し。
拍手がずっと続いています。
客席から「ホント、いい牛になったね」の声。
絶妙なタイミングで、これどっちだろう。一発低く唸りました (笑)

撮影カット、239でした。やっぱりこれが最多になりそうです。
もう取組最初から、組み合ってやり合う展開でした。
年齢は三五兵工のほうが、なんと五つも上なのです。
とはいえ、それを知らずに見たら間違いなく、そうとは感じません。
三五兵工の角はとても大きくて、しかもぶっといです。
これが解るシーンがありましたので、写真も載せてみました。
ぶち当てられたら、とんでもなく痛そうですね。破壊力抜群です。
角の切っ先が新宅の目元スレスレまで迫るシーンは、取組後であっても
ドキドキするシーンでした。それに向かう新宅の視線が強くて印象的。
三五兵工が力を込めて新宅を押すところは、意志の強さが感じられます。
それにしても、動きが速いです。
出来るだけシャッター速度を高くする設定にしていますが、ブレます。
時間にしてみればさして長くはないのですが、それを全く感じません。
三五兵工が下から攻めた時も、角が当たっていました。
しかし、新宅は慌てたり怯んだりする表情は見せません。
むしろ「ほほう、そう来たか。」くらいの雰囲気を漂わせています。
後半のハイライト。三五兵工が新宅の耳下に角をうまく当てます。
その瞬間は平気そうでしたが、直後に新宅の表情が変わりました。
まさにたった一度のチャンスだったのでしょうか、三五兵工は続いて
新宅の下顎付近に角を打ち込み、そのまま柵まで突進しました。
おしりが柵のロープとロープの間に少し挟まれ、外に浮いた新宅。
片足も外に出ました。横から三五兵工はさらに攻めます。これは厳しい。
なんとか脱出したい、でも後ろ足がロープに絡まっているようです。
これは不運でした。新宅の横腹に、三五兵工の角が何回か刺さりました。
どうにか柵際から脱出できたものの、三五兵工の攻撃は止まりません。
しかも、この展開は僅か三秒でした。動きがとにかく速かった。
この流れ、写真は殆ど残っています。客席の皆さんは、「あ〜っ」という
声を出していたのでしょう。口を開けている人がけっこう多いですね。
上で書いた盛り上がりと女性の声は、この時のことだったのです。
しかし ! ここからがあるから新宅はすごいよなぁ。。。
体勢と闘う場所を変えた新宅は、なんと三五兵工に立ち向かいます。
自分がされたのと同じように、三五兵工に角を刺しました。
これにはさすがの三五兵工もビックリの様子でしたが、そこは先輩の意地。
最後にきっちりお礼をして、さぁそこに勢子がなだれ込んできました。
今度は牛と勢子の闘いです。これも凄まじい真剣勝負になりました。
鼻を取られて止められた新宅、ちょっと複雑な表情でした。
しかし、「新宅の取組は面白い ! 」こういうイメージが定着しそうです。
そして、三五兵工の強さも光りました。内容の濃い、見事な一番でした。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。

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↑ガッチリ頭を合わせたところ。右が新宅、左は三五兵工です。気合十分。
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↑開始直後。両牛ともやる気満々の様子です。
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↑角の比較。三五兵工の角は太くてぶっとい。これで当てられたら痛いだろうなぁ。
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↑三五兵工の角、切っ先が新宅の目元スレスレに。新宅の精悍な目線もすごい。
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↑新宅の角がヒットするも、三五兵工もちゃんと顔にぶつけてる。。。
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↑またしても、三五兵工の角が ! それにしても、でっかいですねぇ。
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↑頭で思い切り当たり、さすがの新宅も表情が変わりました。
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↑五歳も年上の三五兵工に対し、落ち着いている新宅です。
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↑三五兵工の踏ん張り。力士のようです。目線も強い !
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↑そのまま前に出てきました。新宅も頑張って受けます。
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↑三五兵工、タイミングを伺っているのでしょうか。角が重なっておにぎりに。
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↑いい睨み合い。こういう場面はもう大好物です(笑)
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↑三五兵工の角が新宅に刺さりました。このあと、一気の攻撃が始まったのです。
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↑かなり手痛い攻撃を受けたはずなのに、新宅のこの気迫と闘魂は凄かった。
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↑追加の攻撃。まだまだ返し足りない。そう思っていたのかもしれません。
(1D X /EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM )
by keiji_takayama | 2019-10-07 13:38 | 山古志闘牛場 | Comments(0)
第九回:天地人(十歳/山古志)-武雄力(九歳-山古志)

山古志闘牛場は、周囲をブナの木が囲んでいます。
五月の一番角突きの頃は若葉が眩しい黄緑色でしたが、
まもなく赤や黄色に変わってきます。11月3日の最終場所の頃は、
紅葉から落ち葉になっているかもしれません。それが終われば初雪。
一年間はあっという間です。牛とともに一年を過ごしています。

さて、武雄力。攻めの鋭い牛です。
しかし7月の取組で、体ではありません。心を痛めてしまいました。
それから2か月ほどは休養の時間だったのだと思います。
ようやく闘牛場に戻ってきましたが、まだ様子見の段階ですので、
綱を付けての闘いになります。復活のカギを握る一番になりそうです。

その武雄力、拍手に包まれての入場。低く唸り続けています。
元気がないと、このような仕草はしません。第一段階はクリアーかな。
天地人(てんちじん)が後から入ってきました。
闘牛会も、この一番はどうなるか予想がつきません。注目の一番です。

取組が始まりました。
角の当たるゴツッゴツッという音が聞こえてきます。鼻息も荒い。
状況を見ながら、角を取るかどうかは勢子が判断して進めるようです。
まずは武雄力が仕掛けます。じわりじわりと前に出る。
ときおり客席からざわめき音が聞こえてきます。
いつもは開始早々から声を出す勢子たちの声が聞こえません。
皆さん、この取組を見守っているかのようです。
武雄力はさらに仕掛けていきます。
右から左から、天地人の角の下を掛けて、そこから前に出ようとします。
天地人はこれに対し、右角から掛けて、武雄力が前に出る力を殺しつつ、
自分が前に出るタイミングを考えています。さらに何度か角のぶつかる音。
天地人は少し距離を取りました。角のリーチの長さを理解したようです。
これで武雄力の額を掘るように使いました。
しばらくして「せーの」の声。勢子が牛を分けに入りました。
走る音、客席から「あー ! 」というざわめき。勢子が投げられました。
「おーおおうおうおう」と、ずっと声を静かに出している女性。
勢子が牛を追う展開になりました。必死な様子が伝わってきます。
やがて、無事に両牛の鼻を勢子が取り、引き分けに終わりました。
天地人が先に、武雄力は後から引き上げました。

カット数は188でした。200は超えませんが、けっこう多かったです。
武雄力は入場後、土を後ろに蹴り上げました。それが一直線に上がり、
気合のあるところをアピールしています。これだけを見ても、そこそこ
元気を取り戻したように感じました。ひとまず良かったと思うのです。
開始直後から、天地人と向き合い、積極的に攻撃をしています。
申し訳ないとは思うけど、今回はどうしても武雄力目線になりました。
とはいえ、天地人も本場所出場は5月26日以来でした。
久々の闘牛場ですし、気合も入っていたと思います。
両牛とも牧野郷との対戦以来ということになり、なかなか興味深いです。
写真で見ると武雄力のほうが年上に見えますが、実際は逆なんですね。
これにはちょっと驚きました。
取組終盤には、武雄力にとってはヒヤリとしたシーンもありましたが、
無難にこなして出番終了。素人目ではありますが、元気を取り戻しつつ
あるように感じました。次の出番での活躍も、楽しみにしています。
天地人も正面から堂々と闘い、とても立派な姿を見せてくれました。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。

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↑取組終盤の両牛。手前が武雄力です。久々の闘牛場、気合が入っています。
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↑開始直後から、武雄力が積極的に仕掛けていきました。
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↑低く構える天地人。おっとっと。角が近いぞ。。。
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↑「負けるもんか ! 」天地人の意地が感じられるシーンです。
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↑武雄力の攻撃を、しっかりと耐えています。厳しい目線がそれを物語ります。
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↑ちょっと意表を突かれたか、ビックリしたような天地人の表情が印象的。
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↑武雄力の角の先端が、天地人の体を捉えました。尖っているので痛そう。。。
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↑武雄力の表情。自信を取り戻したような雰囲気がありました。
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↑双方の角が交錯するタイミング。お互い力の入った表情を見せています。
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 ↑天地人の角の方が、リーチはちょっと長いようです。
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↑中盤以降は双方がそれなりに勘を取り戻したかのようで、よく組み合いました。
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↑天地人の、いい目線。前足の踏ん張りにも注目です。
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↑武雄力も、最後までスタミナが続きました。次の闘いでは綱が取れるかな ?
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↑相手の角を恐れずに入って行く、勇敢なところ。武雄力、カッコよかった。
(1D X /EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM )
by keiji_takayama | 2019-10-06 22:57 | 山古志闘牛場 | Comments(0)
第八回:角栄号(十一歳/相川)-雄山(六歳/山古志)

まずは角栄号が入場。
海外のユーチューバーさんによる、密着取材が入っていました。
これ、間近で撮影していたのでちょっと羨ましい(笑)
おお、唸ってる。
角栄号はとても大きな体、大きな角が特徴です。馬力型の牛。
あとから雄山が入りました。こちらも馬力型です。
この両牛によるパワー対決、これが見どころになります。
どちらも低い声で唸っています。やる気満々な感じですね。

取組が始まりました !
角栄号は角の先端がキュッと上を向いています。
雄山の角は横に長いです。これが見分けのポイントになりそうです。
勢子の声も大きく響いています。
左右から角栄号が角を大きく振ります。雄山も左から一発返しました。
双方がこん棒のような角を振っています。
「よしたー」の声もいっそう大きくなってきました。
角栄号、右から一発二発と叩く ! さらに四発 ! 五発 !
この合間には、角のぶつかるドン ! という音が記録されていました。
これに対して雄山、ドシッと構えます。角栄号は中に入ろうとします。
右から左から、大きな角で叩く角栄号。雄山はなんとか躱したい。
おおー、という客席の声。
雄山が右から一発叩いて返しました。角栄号は強引に出ようとします。
これを雄山、ギュッと踏ん張って角栄号が前に出る力を受け止めたい。
ぶつかる音がとてもリアルに聞こえてきます。
角栄号は叩く叩く ! 叩くと頭から砂埃が立ちます。
勢子が走り始めて、場内が少しざわめきました。そして拍手。
角栄号の引き回しは、ユーチューバーさんが行いました。
先に雄山、あとから角栄号。拍手に包まれての引き上げでした。

総カットは167でした。
この一番、今でもよく覚えています。
角栄号が角を振るのがとにかくすごくて、なんとかこれを捉えたい、
そう思って撮影していました。しかし、撮る前に見入ってしまいます。
そのため、気付いてシャッターを押しても、ちょっとズレるのです。
修正すればいいのだけど、どうしても見てしまう。速いんですね。
これを目で追えるとそれだけでちょっと満足できて、写真撮れず。。。
なんてこともありました。小刻みに、しかし力強く。これは必見です。
そして、雄山は鼻のところに、緑色の短い綱が付いています。
雄山の角の根元に、角栄号の角が当たりました。さすがに痛そう。
続けて、角で横っ面をひっぱたくようなシーンもありました。
これを受けて、雄山の表情がより険しくなりました。
頭を合わせて、角栄号を睨み付けています。
それにしても、角栄号の角はとても便利ですね。上に上がっているので
リーチが長く見えるというか、手前に来たときの圧迫感がすごいです。
これを何度も味わった雄山、最後は割とこの角が動いてくるのを解って
いたようなところもありました。それにしても、何度かヒットしている
角栄号の角に対し、全く怯むことなく向かって行く雄山の気迫も見事。
最後は鼻を取られるのを嫌って駆け出した角栄号、これを雄山が追う。
何度も角を当てられていましたが、打たれ強いボクサーのようでした。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。

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↑ぶるんぶるん振るっていた角栄号の角が、雄山に当たりました。これは痛そう。
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↑開始直後。両牛睨み合っています。右が雄山。鼻に緑の綱が付いています。
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↑ 角栄号、積極的に前に出ようとします。
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↑このあたりから、角を使った攻撃を見せます。とにかく速かった。
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↑またしても、雄山の角の根元に角栄号の角がヒット。
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↑牛というよりも、まさに角の攻防でした。
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↑これも当たってます。角栄号の角はとても長いですね。
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↑あああ、角が近付いてくる。。。みたいな雄山の表情。
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↑両牛がぶつかると、砂埃が立ちます。これはなかなかいい演出。
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↑角栄号、前足を折って雄山の攻撃を受け止めます。角が立派ですねぇ。
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↑睨み付ける角栄号ですが、雄山は何か考え事をしている感じ ?
(1D X /EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM )
by keiji_takayama | 2019-10-04 23:43 | 山古志闘牛場 | Comments(0)

日頃は都内中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園で撮影活動。動物たちの表情を追い続け13年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama
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