4/29 山古志牛の角突き かなさん-繁蔵

2024年4月29日。
この日は「開幕直前プレイベント」でした。
闘牛場開き(お祓い)や餅つき、角突き牛とのふれあいなど、
複数の催しが企画され、たくさんのお客さんで賑わいました。
GW開始のタイミングということも手伝って、お子さんの姿が
とても多かったのが印象的。つきたての餅はおいしかった〜。

角突きはいずれも綱付きで、3番が用意されました。
こうした特別開催は、稽古の側面もあります。
年の離れた牛同士の闘いなど、ふだんではあまり見られない
取組が用意されます。なので、見逃せない3番といえます。

2023年分と、しばらくは並行しての紹介になりそうです。
今年も全取組を見て撮り、記録に残したいと考えています。
ちなみに、千秋楽までホテルの予約はすべて取っています。

第一回:かなさん(十六歳/山古志)-繁蔵(三歳/木篭)

2004年、最初にかなさんが登場。なんと贅沢な。
綱付きとはいえ、これだけで来る価値があるというものです。
年齢は十六歳。繁蔵は三歳ですから、年齢差十三歳になります。
大ベテランのかなさんが、繁蔵に胸を貸す展開です。

先にかなさんが入ってきました。
大きな低い声を出し、地面を掘り、土を蹴り上げます。
早くもスイッチが入っている状態です。
このあと繁蔵が入ります。
それを見て、かなさんがどう反応するでしょうか。
ちなみに客席の反応は「か〜わいい〜」でした。
繁蔵はまだ子供らしいというか、見るからに幼いです。
去年、岩手県から導入した繁蔵。随分と大きくなりました。
並んで見ると、大きさはさほど変わらないように見えます。
かなさんの体重は850kgほど。繁蔵は750〜800kgくらい。
この冬の成長がよくわかります。

かなさんは横を向いて睨み、声を出して威嚇しました。
しかし、近くにやってきた繁蔵を見て、雰囲気が変わりました。
繁蔵は若くて経験が浅い。かなさんはそれを察知しています。
年が離れた牛が近くにいても、ビビッていない繁蔵。
寄ってきて頭を合わせました。
かなさんは、頭を下げているだけです。
繁蔵に対し、「さぁ、やってみなよ。」と促しているよう。
さて、繁蔵。こちらはなんと、「遊んで」います。
これはかなさんを怖がっていないから出来るのです。
加えて、大勢のお客さんの雰囲気にも負けていません。
これは素晴らしい。将来が楽しみな牛です。

繁蔵、前足を折り曲げて遊んでいます。
かなさんも、相手を押し潰そうとは考えていません。
今日は頭を下げて、角突きの厳しさを教えればいい。
ちゃんと理解しているのです。
こういう経験を若い牛が経験することによって、
繁蔵の今後の成長を期待することができるのです。
頭を下げたまま、繁蔵を押して教えています。
応えるように、押されても全く慌てない繁蔵です。

勢子さんが少しずつ、声を出し始めました。
慌てない、大物感たっぷりの繁蔵です。
そして勢子の判断により、引き分けになりました。
繁蔵をずっと遊ばしているわけにもいきません。
勢子がそのあたりはきちんと見ています。
引き回し。
かなさんは、繁蔵を見ています。
その繁蔵は、まだまだ遊びたい様子です。

繁蔵、かなさんの順に引き上げました。

総カット:193
実況&解説:松田さん(山古志闘牛会)

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2024年のトップを飾った二頭。ちょっと贅沢。
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↑繁蔵、かなさんのでっかい角を見て驚くの図。
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↑繁蔵の角は横に伸びます。かなさんの視線が。
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↑のびのびとしている印象の繁蔵。前足揃えて。
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↑一生懸命、かなさんのそばに寄っていきます。
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↑前足を折る繁蔵。なんだか泳いでいるみたい。
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↑もういいよ。繁蔵「うへぇ、すげぇ迫力だ!」
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↑いい顔見せる繁蔵。面綱カラーの鼻綱も注目。
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↑大先輩のかなさんを睨み付ける。度胸もあり。
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↑先生はたいへん。繁蔵の角が直撃してますね。
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↑かなさんの、繁蔵に向ける眼差しが優しいな。
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↑頑張る繁蔵。角の太さの違いがなんともいい。
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↑繁蔵は美少年ですね。牛の場合は美若牛かな?
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↑かなさんの表情、いつもとは全く違いますね。
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↑引き分けの瞬間。横目でかなさんを見てます。

(1D X MarkII /EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM)

by keiji_takayama | 2024-05-09 23:03 | 山古志闘牛場 | Comments(0)

都内中古カメラ店スタッフ。動物園撮影は20年が経過しましたが、ここ数年は山古志の闘牛写真がメイン。全取組を写真で紹介しています。かつてはクラブツーリズムの撮影ツアー講師でした。


by keiji_takayama
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