さて、いよいよ千秋楽結びの一番です。
しかし、なぜこんなに時間がかかってしまったのだろう。
今やもう2023年3月なわけです。
これは今年のシーズン、大きな課題となりそうです。
そして、もう来月ですよ。今年の闘牛が始まります。
第十三回:龍皇(十一歳/長岡)-新宅(十歳/梶金)
いよいよ最後の一番。
まずは拍手に包まれて、新宅が登場。
佐野さん「まさに横綱!」
そしてこちらも拍手で迎えられました。龍皇です。
新宅は粕毛牛、龍皇は腹の下に白い斑があります。
双方、1トンを超える大きな牛です。
さぁいよいよ結びの一番。始まりました。
新宅、仕掛ける!
龍皇、落ち着いて、どっしり構えて受け止めます。
少しずつ前に出ようかという新宅です。
闘牛場に轟く「よしたーい」の声、声。
龍皇、角を使う。
新宅は角の上からでも力で出ようとします。
それを龍皇、下から掬い上げて逆に切り返す。
新宅はスケールの大きい角突きをするタイプ。
多少の細かいところは気にせず、力で出る。
そして隙を見つけたら、厳しく攻めていきます。
一方、龍皇は万能型。
どんな相手でも必ず受け止めてしまいます。
新宅、力任せに出ようとする。
龍皇、仕掛けた!出る、下から行く!
新宅はうまく首を預けて回り込みました。
しっかりと受け止める。
新宅はなんとか、龍皇の隙を狙っています。
首を預けつつも、切り返したい。
それを狙わせないよう、詰める龍皇。
下から行く龍皇。回り込む新宅。
拍手と「よしたー」の声も大きく響きます。
新宅、無理矢理角を振ります。
それが外れたので、龍皇は首を取る。
それでも慌てない新宅。
大きな体を活かして、首を預けて受ける。
しかも、頭が下がると相手の首に入る。
そう威圧しています。
龍皇、跳ね上げることができるか。
新宅、頭が下がった瞬間に龍皇の首を取れるか。
そんな攻防です。
どう均衡が破れるでしょうか。
ガンッ、音がしました。
龍皇、負けない、新宅、前足で踏ん張る。
新宅の右。
これをなんとか振って仕掛けたい。
龍皇はどっしり構えて受け止める。
ここでまた頭を付ける。龍皇、横から行く。
新宅は首を預け、切り返しを狙います。
そして再び、龍皇が下から入ります。
長い闘いになりました。
気合を入れる勢子。
ガンッ、またしても角がぶつかる音。
そして勢子が飛び込みました。
なかなかやめない両牛。
しかし、勢子が見事に鼻を捉えて引き分けました。
素晴らしい闘い、場内は多くの拍手。
最後の一番、両横綱の素晴らしい角突きでした。
これでようやく、2022年が終わりました。
一冬を超した牛たちの、逞しい姿が楽しみです。
総カット:354
実況:佐野さん(FMながおか)
解説:松田さん(山古志闘牛会)
↑さぁいよいよ始まった2022年最後の一番!睨む。 ↑左が龍皇。どちらも引かないぞ、さすがの両横綱。 ↑前足のどっしり感もさすが。そうそう動かせない。 ↑光を浴びて、出ようとする新宅。頭を下げる龍皇。 ↑龍皇の突っ込み、凄い迫力。受ける新宅もお見事。 ↑再び睨み合いの様相。右側が新宅です。何を想う。 ↑前に出る?新宅。龍皇、受け止める体勢を整える。 ↑新宅の下に入ろうとする龍皇。視線も真っ直ぐに。 ↑首を預ける新宅。次をどうするか、思案顔の龍皇。 ↑均衡が崩れ、龍皇が攻める。新宅の足元、出血か。 ↑角を絡めつつ、相手の状況を探るような目線です。