千秋楽が終わって、もうすぐ3か月になります。
だんだんと進んで、ようやくここも10番目の取組に。
そしてやっと、前日までの紅葉風景がまとまりました。
今回は3日前から山古志に入り、あちこちをドライブ。
風景もたっぶりと楽しむことができました。
牛のいない闘牛場も、絵になる雰囲気が漂います。
来年はもう1日プラスしてみようと思ったり。
第十回:柿乃花ゴールド(十七歳/岩手)-羽黒山(十一歳/大久保)
いつも書きますが、柿乃花ゴールドは十七歳。
山古志、小千谷で活躍している闘牛は約100頭いますが、
現役最年長の牛です。人間で言うならなんと、80代です。
そんな牛がこれから出てきます。
羽黒山もベテランの域に達してきました。
先に入ってきたのは羽黒山。落ち着いています。
「いつもありがとう」
羽黒山ファンクラブからご祝儀が届きました。
そして柿乃花ゴールド。
以前佐野さんが語っていた「翼を広げたような角」
これが特徴的です。さぁ取組が始まりました。
黒牛が柿乃花ゴールド、赤牛は羽黒山。
まず、柿乃花ゴールドが右角で羽黒山の左角を掛ける。
柿乃花ゴールドは両角を使います。今度は右。
続いて左を使う柿乃花ゴールド。
しかし羽黒山、負けていません。
切り返しを狙う羽黒山。
羽黒山の角、柿乃花ゴールドの額に当たる。
柿乃花ゴールド、左角で掛ける。
羽黒山の顔を捻って横に向けさせたい。
これが外れると続いて右角、左角で掛ける。
この掛ける技術、これは年を取っても一級品です。
ごれが外れたところを、何とか狙いたいのが羽黒山。
柿乃花ゴールドは右でも左でも角を使います。
これに対して、外れたところを狙う羽黒山。
しかし、柿乃花ゴールドは外れても逆の角を使う。
羽黒山、角が外れた瞬間に少し出ました。
両牛、がっぷり。動きません。
角を使う柿乃花ゴールド、負けていない羽黒山。
じわじわ出て行く柿乃花ゴールド。
素晴らしい角の駆け引きです。
なんとか場所の中央に戻りたい羽黒山。
しかしそれを絶対に許さない、柿乃花ゴールド。
一度離れて、再び頭を合わせようとします。
しかしここで勢子が上手く引き分けました。
拍手が場内を包みました。
最後は羽黒山の意地でした。
勢子の皆さんは、ここで引き分けにしたかった。
牛が向いてくれて良かったです。
羽黒山ファンの皆さん、よく姿を拝見していました。
静かに応援する、大応援団です。
その応援団から、こんな声が聞こえていました。
「最後の勇姿」
ひょっとしたらとは思っていましたが。。。
羽黒山は今年限りで引退となりました。
総カット:170
実況:佐野さん(FMながおか)
解説:松田さん(山古志闘牛会)
↑右が柿乃花ゴールド。経験という強力な武器あり。 ↑羽黒山、いい顔してます。受ける柿乃花ゴールド。 ↑左角で掛ける柿乃花ゴールド。羽黒山はまだ余裕。 ↑柿乃花ゴールドに合わせ、体勢を低くする羽黒山。 ↑横から狙う羽黒山。堂々と受ける柿乃花ゴールド。 ↑頭から当たる羽黒山。目の周囲が赤くなってきた。 ↑羽黒山の右角、柿乃花ゴールドの目元付近に入る。 ↑左角で掛ける柿乃花ゴールド。おっという羽黒山。 ↑羽黒山の右角が目元に。ゴールドは貫禄の表情を。 ↑今度は羽黒山、右角一発!睨みを利かすゴールド。 ↑柿乃花ゴールドの角、横に大きく広がっています。