牛持ちご家族の大きな愛を受ける庵。勢子に負けない声援にも注目です。
声が聞こえると、庵も頑張ろうとする。そんなことを感じてしまうほど。
今回は、秩父の花火に因んだ名前を冠した「龍勢」との闘いです。いざ。
第六回:庵(八歳/釜ケ島)-龍勢(六歳/秩父)
先に入場は龍勢。
ゆっくり歩いてきましたが、入場ゲートを過ぎると小走りに。
そして、土の感触を確かめました。立ち上がり、相手を待ちます。
続いて、主綱を付けた庵がやってきました。
こちらも龍勢と同じように、顔の下を地面に付けてゴシゴシ動かします。
やる気を見せたか、七回ほど低い声で唸りました。
顔を斜めにした庵、待っていた龍勢のところへ。いよいよ始まります。
早くも勢子が声を出します。角のぶつかる音も聞こえました。
庵がまずは角を使って、龍勢の額を掘るように狙います。
ここで龍勢、「どうやって飛び込もうかなぁ」と考えました。
左右の角を細かく振る庵。とにかく龍勢の額を攻めようという感じ。
「いおりがんばってぇ〜」小さな体の大きな声が聞こえてきました。
さすがは応援団長!複数の勢子が声を出していても、ちゃんと届きます。
(あっ、ちなみにこの応援団長、なんと営業部長も兼ねているそうです。)
「はいっ!」「よしたーはいっ!」勢子の声。
庵、右角を掛けて前に出ようとする、龍勢は回り込もうとする。
「いおり〜がんばってぇ〜」「がんばってぇ〜いおり〜」
庵に大きな声援が飛びます。これは届いているでしょう。
声援を受けて、庵が右角を掛けて出ようとします。
これに対して龍勢、掛けられた角を外すため、首を柔らかく使います。
庵は角を掛ける、龍勢が外す、再び庵が右角を掛けて前に出る。
「がんばってぇ〜」
龍勢としては、なんとか庵の右角を掻い潜って攻めたいところ。
こんどは逆、左から攻める庵。龍勢はこれを返そうとする!
「おお〜」と会場からどよめきが。庵がパッと頭を離しました。
今場所は会場に赤ちゃんもいます。おそらく何かを感じているのでしょう、
「うー!」という声も聞こえてきます。どう映っているのか興味深いです。
それに混じって、元気な「うんちー!」が聞こえるけど。。。大丈夫かな。
場内を小走りで移動する庵。客席を向き、いったん止まります。
勢子は深追いせず、ゆっくりと庵の様子を見ています。
どうやら足場の悪いところに入って体を回しきれず、頭を離したようです。
この場合、勢子は牛の後ろ足に綱を掛けて捕まえたいところですが、
庵は「足に綱を掛けられる」のが嫌なので、落ち着かせて鼻を取ります。
これも勢子の見事な技の一つ。無事に引き分け、場内は拍手に包まれました。
引き回し。
応援団長もやってきました。鮮やかなブルーの庵パーカーを着ています。
自ら先頭に立って、綱を持ちます。このあたりはさすが営業部長です。
庵、龍勢の順に引き上げました。
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※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています 。