7/24 山古志闘牛 新宅赤パンダ-伊之助

第五回:新宅赤パンダ(六歳/梶金)-伊之助(五歳/山中)

まだ前半戦ですが、今場所最も楽しみにしていた一番です。
そりゃあそうですよ。推し牛、新宅赤パンダが登場するんですから。
今場所の相手は、年下とはいえ経験では赤パンダを上回る伊之助。
おそらく、いい機会になる。そう思っていました。

まずは粕毛牛の伊之助が入ります。落ち着き、堂々と歩いてきました。
そして新宅赤パンダが入場。低く唸りつつ、土を掘る仕草を見せます。
この一番から、綱を取っての対戦になります。
取組開始直後、ガツッという鈍い音が響きました。
いきなり角がぶつかる音。前席から「おーっ」という声が聞こえます。
まずは新宅赤パンダの先制攻撃。
「よしたー」「はいよ、はいはいはいはい ! 」勢子も声を出します。
さらに赤パンダが前に出る ! 「あーぁぁー」という客席の声。
一気に会場が盛り上がりました。「うわぁ ! 」「すごーい ! 」
「びっくりしたー」という女性の声も聞こえてきました。
赤パンダが先制攻撃を仕掛け、伊之助を一気に押し込みました。
柵に伊之助の体が当たり、土が客席に弾け飛んだのです。
しかし伊之助はさすがです。柵にぶつかっても落ち着いて受けました。
赤パンダ、左角で伊之助の顔を跳ね上げてから飛び込みます。
伊之助はこれに対し、跳ね上げられた後も頭を低く下げて受け止めます。
今度は伊之助、右から左から角を振ります。勢子が声を出し続けています。
新宅赤パンダは角を振られても落ち着いて、伊之助の隙を狙います。
赤パンダ、再び前に出る ! 伊之助は首を預けて受けます !
伊之助が逆に返した ! 「おーっ ! 」また客席が瞬時に沸き上がりました。
すぐに両牛は別れましたが、再び近付いていきます。
頭を合わせると思いきや、互いに後ろに付くような位置関係になり、
そのままぐるりと二度回りました。これで場内、一気に和みます。
三周目に入ったところで勢子が鼻を取り、引き分けになりました。
伊之助、新宅赤パンダの順に引き上げ。たくさんの拍手が送られました。

この日は新宅赤パンダにとって、記念日となりました。
これまで対戦時に付けられていた綱が、とうとう取り外されたのです。
「もうオレを邪魔するものは何もねぇ ! 」と思ったかは解りませんが、
最初から一気に攻撃を仕掛け、経験のある伊之助を押し込みました。
また一段と逞しくなり、強くなったというか、強いところを見せた、
そんな感想を抱きました。ただ、伊之助とは初対戦だと思います。
当然、知らなかったのでしょう。やり返す牛だということを。
昨年、伊之助は柿乃花怒濤との対戦で二度、やられた後に返しました。
そのままでは決して終わらせない、借りはすぐに返す性分のようです。
ラストの場面は動画を何度も見て、撮った写真と比べてみました。
素人判断ではあるのですが、赤パンダはほんの少しだけオーバーラン
したように感じました。そこを伊之助に突かれてしまいました。
本当に一瞬の隙だったと思います。
序盤に伊之助を角で突いて、前足を宙に浮かせた赤パンダでしたが、
結果的に終盤になった頃、やり返されて後ろ足を宙に浮かせました。
これはとてもいい経験になったでしょう。でも、見せ場は作りました。
よく頑張ったと思います。次の出番も楽しみです。

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※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。
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↑左が新宅赤パンダ、右は伊之助。どちらもいいところを見せてくれました。
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↑開始直後。赤パンダは左足を折り曲げて、低いところから狙う戦略 ?
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↑折り曲げた左足を立ち上げて、伊之助に向かいます。伊之助「ぬおっ。」な感じ。
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↑短い時間でしたが、このあと一瞬頭を離します。何か考えているようです。
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↑伊之助、気合の入った表情。顔を思い切りくっつけてます。気迫がすごい。
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↑赤パンダのハイライト。角のめり込みがすごい。伊之助、前足が宙に浮いてます。
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↑土手のところでガッチリ角を組みます。伊之助は攻撃に負けず、素晴らしい。
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↑伊之助の角先、赤パンダの角の付け根あたりにヒット。これはちょっと痛そう。
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↑どちらも気合が入っています。伊之助のほうがちょっと余裕がありそう。
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↑再び角攻撃を受けてしまいました。何か考えているようにも見えますが。。。
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↑これもお見事。角が伊之助の目元付近を捉えました。
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↑最後の睨み合い。このあと、最大の盛り上がりを見せた押し合いが始まります。
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↑赤パンダ、角を当てて横から入ります。
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↑このまま押し込んで、伊之助の顔を土に付けようとするのですが。
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↑隙を突いた伊之助から、逆に押し返されました。でも、いい経験だと思います。
(1D X /EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM)
by keiji_takayama | 2020-07-28 23:31 | 山古志闘牛場

いつもは中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園や闘牛場で撮影活動。動物たちの表情を追い続け16年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama