7/24 山古志闘牛 響-文平

第四回:響(四歳/新潟)-文平(四歳/虫亀)

拍手に包まれて、響、文平の順に入ってきました。いずれも四歳。
この一番までは、綱を付けたままの取組になります。
ゲートが閉まり、対戦が始まりました。

三歳から一つ年が上がるだけで、随分と牛が大きくなります。
まずは赤牛の文平が先制攻撃を仕掛けます。
黒牛の響は、これを落ち着いて受けています。
前足を折りながら、まるでベテランが見せるような仕草を見せます。
この両牛、年齢は四歳ですが、大きくなってきました。
勢子が牛に気合を入れる音、「パシッ」と響きました。
前席の若い夫婦がすぐに反応します。「うわあー」「わあっ ! 」
文平、積極的に仕掛けます。響は落ち着いて、余裕を持って受けます。
「はい、ほら ! 」勢子の声。「がんばれー」前席の女性が声援を。
勢子の声、大きいです。あちこちから聞こえてきます。
「おおー、すごぉい」前席から聞こえます。
この取組は双方が絶えず動き回り、目が離せない展開でした。
一年本場所を経験している両牛、一生懸命頭を合わせます。
文平、響の角の下に自分の角を入れて(かけ技)、出ようとします。
その文平の角が外れたところを、響が押し返します。
掛け技で出ようとするのは文平、落ち着いて受け止めるのは響。
今度は逆に、響が前に出ます。
掛けた角が外れると、相手の牛が入って行きます。
勢子が声で気合を入れます。「ほらいけほらいけほらいけほらいけ ! 」
文平が今度は前に出る !
勢子の「いいよ」という確認の声出しの後、両牛は分けられました。
引き分けです。大きな拍手が送られました。

綱が伸び、場内は再び大きな拍手に包まれました。
文平は解説を務める松田さんの愛牛です。ご子息との引き回し。
場内が一気に盛り上がりました。拍手喝采です。
響と文平は同い年。今後もライバルとなって鎬を削ってもらいたい。
そんな思いもあります。次回のこの対戦、楽しみしています。

実を言うと、今場所で最も撮影が難しかったのがこの取組でした。
終わったあと、これはマズイというのが正直な感想だったのです。
絶えず動いていて、カメラを振って撮るのはいつも通りでしたが、
動きのタイミングを掴むのに苦戦しました。なんとか上限いっぱい
写真を選ぶことができてよかった。闘牛撮影はとても奥深いです。

※動画は山古志闘牛会のYouTubeチャンネルで。登録もお願いします。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。
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↑響は左、文平が右。両牛が頭を合わせているカットが少なく、ちょっと焦りました。
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↑開始直後から、文平が積極的に動きました。響はちょっと様子見かな ?
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↑文平の攻めを受ける響。まだまだ余裕がありました。
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↑響の目線が鋭くなりました。文平は下から狙いたい様子。
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↑今度は響が攻めます。文平はやはり下を狙っている ?
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↑正面から頭を合わせます。両牛とも目元が赤くなってきました。
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↑これまた激しい当たり。響がとてもいい表情を見せました。
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↑おお、文平が下から突っ込んできました。これは響もちょっとビックリした ?
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↑文平、力の入った表情です。この一つ前のカットは、少し顔を顰めてました。
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↑文平の掛け技に響が慣れてきた ? 表情には余裕がありそうです。
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↑一生懸命に押している文平。表情からそれが伝わってきます。
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↑横から押し込もうとする文平。響は首を柔らかく使います。
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↑これは文平が見事な攻め。バランスを崩したかのように見える響でしたが。。。
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↑このあと、体勢を整えます。正面から文平に対峙しました。目元に気合入ります。
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↑そろそろ終盤。響の角が文平の額付近を捉えました。響の目線にも注目です。
(1D X /EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM)
by keiji_takayama | 2020-07-27 23:37 | 山古志闘牛場 | Comments(0)

いつもは中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園や闘牛場で撮影活動。動物たちの表情を追い続け20年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama
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