7/12 山古志闘牛 闘龍-斬鉄

第八回:闘龍(八歳/山古志)-斬鉄(六歳/山古志)

セミの鳴き声が聞こえてきました。晴れ間も見えています。
しかし、闘牛場は田んぼのようになりました。いよいよ後半戦です。
拍手に包まれて、入ってきたのは斬鉄です。鼻息が荒いです。
グッと鋭く向いた角で、相手の額を痛めつけるんですね。
それが理由で、石川五ェ門の持つ「斬鉄剣」から名前が取られました。
あとから闘龍が入場。大きな声で何度か唸りました。
徳之島から導入した闘龍は、まだ山古志の角突きには慣れていません。
従って、綱を付けたままの対戦になります。
この両牛、いずれも黒牛なのでなかなか見分けがつきません。
ただ、角の形は異なります。
大きく開いているのが闘龍、前に鋭く向いているのが斬鉄です。
加えて、鼻に付けられている綱留めの色が違います。
黄色く見えるのが斬鉄、白いのは闘龍です。

取組開始。
もう最初から、角のぶつかる音が頻繁に聞こえてきました。
まずは闘龍が右角で掛けながら前に出ます。
これを斬鉄、頭を低くして逆に切り返し、右角を使おうとします。
いやぁすごい、角のぶつかる音が場内に響きます。
客席から「ああ〜」という声が聞こえてきました。
切り返した闘龍が今度は右から左から、角を使います。
ガツン、ゴツンという角のぶつかる音が何度も聞こえてきます。
けっこう大きな音です。
一番の武器、大きく開いた角を振りながら闘龍が前に出ます。
これに対して斬鉄、頭を低く下げます。
闘龍の角をできるだけもらわないように、考えて突いています。
角のぶつかる音。牛の動く音。
斬鉄が今度は右角を使おうとします。闘龍も右角を使って仕掛けます。
人間に利き腕があるのと同様に、牛にも利き角があります。
この両牛は右角をよく使うので、おそらく双方とも右なのでしょう。
闘龍、ここで左角を使い跳ね上げました。斬鉄の顔が浮きます。
まだまだ角のぶつかる音が定期的に聞こえます。
闘龍、左角、右角を使って前に出ようとします。
斬鉄はできるだけ頭を上げないようにして、低く受け止めます。
勢子が声を出しています。
闘龍が仕掛けるも、斬鉄はこの角をうまく外しました。
ドンッ。
逆に斬鉄が入った ! 場内も「お〜 ! 」と一気に盛り上がりました。
闘龍がちょっと避ける素振りを見せ、勢子が両牛引き分けとしました。
客席からは「痛かったな」という感想も聞こえます。

これ、一瞬の隙でした。
闘龍はまだ山古志闘牛場に慣れていません。
四本の足のうち、たった一本の踏み出す場所を少し変えただけです。
しかし、これでバランスが崩れて飛び込まれてしまいました。
それにしても、角と角のぶつかる音が何度も聞こえたこの一番。
目に入る迫力、耳から聞こえてくる迫力音、これの相乗効果があります。
写真ではなかなか伝えきれませんが、動画ではハッキリ感じ取れます。
最初から最後まで、「角突き」といえる一番。迫力の展開でした。

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※記事作成にあたり 、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。
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↑左が闘龍、右は斬鉄。実はこれ、終盤のカットです。まだまだやる気満々です。
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↑開始直後。まずは闘龍が前に出ました。斬鉄は顔が泥だらけ。。。
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↑斬鉄、いい表情です。右角を使おうとしています。
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↑こちらは闘龍。右角を使い、斬鉄の耳根元付近にヒットさせました。
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↑この斬鉄の体勢不思議だけどすごい。飛んできて攻撃を仕掛けているような。
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↑闘龍、やはり右角を使います。斬鉄の耳周辺に当たりました。斬鉄の足が。。。
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↑これは強烈、斬鉄の角ストレート。当てられた周辺の毛が薄くなっているみたい。
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↑こちらも斬鉄。耳の根本付近に角を炸裂させました。すごいなぁ。
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↑斬鉄の角は、間近に見ていたら脅威かもしれません。闘龍はよく我慢してます。
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↑闘龍、激しい当たり。闘龍の目元付近から砂埃が舞いました。
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↑斬鉄、またしてもこの動き。躍動感があります。空中殺法を見ているようです。
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↑クロスカウンター。闘龍のほうが、少し厳しい表情を浮かべました。
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↑そろそろ終盤。ようやく頭を付けて向き合うようになりました。
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↑斬鉄の左、またしても闘龍の右角を掠める。コントロールも絶妙ですね。
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↑終盤に見せた迫力の睨み合い。綱を取っていたら、かなり激しくなりそう。
(1D X /EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM)
by keiji_takayama | 2020-07-20 00:01 | 山古志闘牛場

いつもは中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園や闘牛場で撮影活動。動物たちの表情を追い続け16年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama