などと考えながら、そっと歩いた。最初とは逆方向から、なるべく
こちらの姿を見せないようにしつつ、策を練ってみる。ところが、
ここになんと刺客がいた。全くそんなことを考えていなかった。
それはヒロハシサギ。
もうけっこう長いこと、動物園では撮影している。
使うレンズの画角もだいたい同じだし、歩きながらその状況を見て、
撮れるかどうか、狙うべきか否か、そんな決断はほぼ一瞬でできる。
いつもは距離が近すぎて話にならないのだけど、この時は違った。
ハシビロコウを撮るはずなのに、頭の中でGOサインが出ている。
正直なところ、ヒロハシサギは正面顔が面白いと思っている。
やや横顔だったので特徴が解りにくいけど、チャンスは逃せない。
そんなわけで、レンズを向けてみる。
手前の柵は、露出のコントロールで反射を消す。
大きな目、なんだかでっぷりとしているお腹など、魅力いっぱいだ。
どこかの遺跡のような嘴も渋くていい。
珍しく遭遇できたのはラッキー。
長居はせず、さっさと撮影してその場を立ち去ったのだった。
(OM-D E-M1/NewFD 500mm F4.5L)