それは、視度補正が内蔵されていることではないだろうか。
これを世界で初めて搭載したのは、1978年発売のミノルタXD-S。
+0.8〜-2.7までの調整が、ダイアル一つで行うことができた。
これが今では、エントリーモデルでも当然のように装備されている。
とても便利になったものだと思う。
ちなみに、裸眼での視力は0.1未満である。
もうかなり長いこと、正確な視力は調べていない。
クルマを運転する時だけメガネを使用するが、それ以外で使うと頭痛が
ひどくなるので、日常生活は裸眼のまま過ごしている。仕事も同様だ。
つまり、世界はすべてピンボケである。ほぼすべて、焦点が合わない。
そんな状態なのに、なぜMFでのピント合わせが好きなのだろう。
だんだんと視界がクリアーになっていく、その課程が面白いのかも。
しかし、フィルムカメラはそうはいかないのである。
ミノルタXD-S以前は当然だが、それ以後もこのようなカメラは少ない。
AFカメラが幅を利かす90年代になると増えていくが、好んで使う
70、80年代のカメラは、持っているほぼ全てにこんな機能はない。
そこで、代用品の登場だ。
面白いもので、メーカーは異なれどちゃんと使えるものが存在する。
昔から万能だと思っているのは、ペンタックスのアイカップIIだ。
実はこれ、ミノルタやリコー、マミヤ、コニカ、ペトリでも使える。
ただし、首からカメラをぶら下げていると、抜けて落ちるので注意。
カメラの外観も損なわないので、1つ持っていると重宝する。
これに、ペンタックス67用の視度補正レンズを入れて使うのだ。
しばらくはこれでも十分に事足りていたのだけど、最近とても良い
商品が世に出回っている。それはニコンNEPS1というアダプター。
もともとこれ、レインカバー用のアイピースアダプターなのだが、
角形ファインダーアイピースのカメラにうまく嵌まるのである。
といっても、ミノルタは×。すっぽり抜けてしまうので使えない。
これが使える最も嬉しい例は、コンタックスRTSIIだろう。
さほど大型でもないので目立たない。なかなかしっかり付く。
視度補正レンズはニコンのものがそのまま使えるので便利だ。
ペトリあたりだとがっちり嵌まるので、落ちる心配がなくなる。
そんなわけで、持っているだけでとても助かる。
それだけが理由ではないと思うけど、ニコンダイレクトではよく欠品
してしまうようだ。もともと安いのに、転売アイテムとなっている。
中古で見つけられたらラッキーというべきだろう。数は少ないけど。
古いカメラを使っていると、こうした小さな発見がとても嬉しくなる。
そして、書き加えておくならば。
ニコンF2、F3、キヤノンF-1、NewF-1は、丸型のアイピースを使う。
そこに視度補正レンズをねじ込む仕組みを採用している。
これ、滅多なことでは落ちない。しっかり装着できる。
このあたりはやはり、他の機種とは考え方が違うのだ。さすがである。

(OM-D E-M1/NewFD 150-600mm F5.6L)

