ここで言う150-600mmとはシグマ、タムロンのことである。
しかし、所有している別の「150-600mm」を思い出したのだった。
それは1982年に発売された、キヤノンNewFD150-600mmF5.6L。
2015年に初めて使い、2017年にワンポイントで使っている。
つまり、この5年近くで2回しか出番がなかったことになる。
それには当然理由があって、ズバリ性能面で単焦点に劣ること。
メインで使っている300mmと500mmには蛍石が採用されている。
キヤノンを使う理由の最たるものが、この「蛍石」の存在だ。
80年代のズームでUDレンズしか搭載されていないとなれば、
それをデジタルで使うとさすがに厳しいと言わざるを得ない。
ただ、これまで2度使った限りでは、「割り切れば面白い」が感想。
操作性も含めて相当に癖があり、なかなか難しいレンズでもある。
だが、そういう機材を使って写真を撮るのはけっこう痛快だ。
レンズを後ろから見れば、真っ白なのがすぐにわかる。
残念ながら、かなりクモリが濃い。半逆光でも影響は出るだろう。
要するに、光の強くない日に順光で使う以外に活躍ができない。
そんなレンズなので、そうそう持ち出そうとも考えないのである。
とはいえ、たまには使ってやらないと悪くなる一方だ。
たまたま話のネタになったし、久し振りに持ち出して使うことにした。
そんなこんなで、多摩動物公園で撮影してきた。
2年間全く使わなかったわけだが、そうそう悪くなりようがない。
レンズのクモリは相変わらずだったが、使ってみるとなかなか面白い。
とにかくピント合わせに難儀する。ズームと一体型のノブ式リングは
なかなか慣れないし、クモリの影響もあってなかなか決めきれない。
たまにうまくいったかと思えばブレている。それの繰り返しだった。
3コマ残せたら上出来だと思っていたが、それはクリアーできそうだ。
解像なんていう言葉とは全く無縁のレンズだが、それはそれでよし。
次はもう少し短いサイクルで、なんとか活躍の場を作れたらと思う。
(OM-D E-M1/NewFD150-600mm F5.6L)