ここの施設はとても面白いし、行動を眺めているだけでも楽しい。
それをちゃんと見せてくれるのは、国内屈指と行っても過言ではない。
というわけで、行けば必ず、大声で鳴くシーンを期待してしまう。
何度も通っていたことがこうなると生きるもので、なんというか
勘が働くのだ。いつものように、最初に行ったのはフクロテナガザル。
勘が見事に当たり、その場にしばらくいたらきっちりとコンサート。
響く声を久々に聞いて、やっぱり見事だなぁと思っていた。
しかし、一頭しかいない。オスの姿がそこにはなかった。
しばらくここでも撮ったり眺めたりを繰り返し、場を離れることに。
園内のどこにいても鳴き声は聞こえてくる。今回も2、3回ほど。
かつてはその声を聞くと走って向かったものだが、今となっては、
そんなことをしたら息が切れて、途中で走るどころか歩くことも
できなくなりそうだ。なので、声だけ聞いて楽しんでいた。
写真を撮ってはいたが、最初のコンサートはほぼ全ボツだった。
立ち位置を完全に誤った。ファインダーいっぱいに顔が入ってしまい、
こうなると逆にピントが合わせにくい。心の準備もできていなかった。
ありゃ、残念 ! と思ったが、不思議と悔しい感情はあまり出てこない。
ま、チャンスがあったら次に狙おう。くらいの軽い気持ちで回っていた。
いずれ書くが、久々の動物園は新鮮である。いいシーンにも出会えた。
そんなことがあったので、見られたからいいやくらいの考えだった。
午後3時を過ぎ、レッサーパンダ舎が少し暗くなってきた。
ちょっと早いが、帰宅ラッシュを避けたいので早めに帰る予定だった。
出口に近いフクロテナガザルのところに寄って帰ろう、そう思ったら
鳴く予兆の声が聞こえた。そこで、ちょっと早歩きで向かうことにする。
おお、なんといいタイミングだろう。今回はなんとか押さえられた。
いつ見ても、撮っても、絵になる。そして期待に応えてくれる。
やっぱりここはいいなぁ。そう感じながら坂を下って出口に向かった。
後で調べてみたところ、どうやら昨年導入されたメスだと思われます。
(OM-D E-M1/NewFD 500mm F4.5L)