11/3 山古志闘牛 彦内-柿乃花黒ダイヤ

第十回:彦内(十二歳/山古志)-柿乃花黒ダイヤ(七歳/岩手)

先に入ってきたのは彦内。衆議院議員・泉田さんの持ち牛です。
この一番を楽しみに来た !
という「通」のお客さんもいらっしゃるのではないでしょうか ?
後から柿乃花黒ダイヤが入場しました。
これから残り三番、闘牛会が自身を持って送る三番になります。
ベテランになってきた赤牛の彦内に、柿乃花黒ダイヤが挑みます。
勢いナンバー1、若手のホープ。そう呼ばれる柿乃花黒ダイヤ。
今年は数々の素晴らしい角突きを見せてくれました。
注目の一番、どんな展開になるでしょうか。

勢子の「よしたー」から、両牛がぶつかりました。
もう最初から、勢子の掛け声があちこちから聞こえてきます。
シャッター音もすごい。まぁその中の一つなんですけど(笑)
まずは若い柿乃花黒ダイヤが、右から左から角を吹っかけます。
対する彦内、どっしり構えて柿乃花黒ダイヤの攻めを受け止めます。
勢子の声がずっと響きます。「ほら ! 」「はい ! 」気合を入れます。
柿乃花黒ダイヤは彦内の角の下側、掛け技で攻めようとしています。
しかし彦内は、内に尖る角の特徴を使って、外側から振ります。
こうすると、角が柿乃花黒ダイヤの目の縁に届くのです。
柿乃花黒ダイヤは一生懸命仕掛けますが、時々瞬きをしています。
彦内が自分の角を見せて、柿乃花黒ダイヤの攻めを止めているのです。
ペテランの彦内らしい、見事なテクニックといえるでしょう。

一方の柿乃花黒ダイヤは、なんとか彦内の角をかいくぐって仕掛けたい。
勢子の掛け声がいっそう大きくなりました。シャッター音も変わらず。
今度は彦内が仕掛けます。これを柿乃花黒ダイヤが足をうまく使って、
中央に回り込みました。数人の勢子が「よしたー」の声を合わせます。
勢子の声がすごい。高らかに響き、美しさも感じるほどです。
彦内が積極的に仕掛けています。
これはつまり、柿乃花黒ダイヤの力を認めたことになります。
「よし、では真剣を出そう」と。
柿乃花黒ダイヤからすれば、この一番を乗り越えることによって、
来年素晴らしい牛に成長してくれる、そんな期待が持てるのです。
ベテランの彦内が仕掛けても、柿乃花黒ダイヤは決して慌てません。
体の柔らかさを使っています。これは牛がこの場所を怖くないから。
彦内が前に出る ! 柿乃花黒ダイヤが土手を回っててうまく受ける !
牛の動く音も聞こえてきます。客席からも歓声が挙がります。
やがてざわめきのあと、大きな拍手。勢子が両牛を分けました。

引き回し。
泉田さんは、スーツに長靴という姿で彦内を引き回しました。
場内からは「ひろひこ ! 」の声。笑顔で応えていました。
今年この地域の角突きを支えた彦内。
来年は柿乃花黒ダイヤ、次に登場の龍皇が盛り上げてくれるはずです。
柿乃花黒ダイヤ、彦内の順に引き上げました。

ファーストコンタクトで柿乃花黒ダイヤがぶつかっていきました。
しかし、彦内のただ牛ではない雰囲気を感じたか、頭を離します。
そして再びぶつかるも、また頭を離しました。
再度両牛が頭を合わせます。低く構えた柿乃花黒ダイヤが仕掛けました。

彦内は先場所、角を負傷しました。
古傷のようですが、出血がそれなりにあったので心配されました。
わずか10日後のこの千秋楽。
状態が気になりましたが、結果的にきちんと務めてくれました。
そして、もう片方の角にも歴戦の証が刻まれていました。
でも、だからといって角を庇うような仕草は全く見せません。
果敢に角を使った攻撃を見せていました。

柿乃花黒ダイヤは勢いナンバー1の言葉通り、いい動きを見せます。
まるで世代間闘争のようで、そういう点でも見応えのある取組でした。
彦内に角を当てるシーンもあり、年の差を感じさせず、堂々の姿です。
しかし、激しい闘いを物語るように、柿乃花黒ダイヤの角から出血が。
さほど量は多くないようです。オフシーズンにしっかり治したいですね。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。

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↑左:柿乃花黒ダイヤ、右:彦内。柿乃花黒ダイヤ、必死に踏ん張ってる ?
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↑取組開始直後。先に仕掛けたのは柿乃花黒ダイヤでした。
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↑右角を振って柿乃花黒ダイヤに見せている(?)彦内。表情も真剣です。
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↑彦内、柿乃花黒ダイヤの角の下に自分の角をねじ込んでいます。
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↑角を振って、柿乃花黒ダイヤに見せる彦内。柿乃花黒ダイヤは目を瞑る。
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↑今度は逆、彦内の目先に柿乃花黒ダイヤの角。でも彦内は目を瞑りません。
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↑アップで。どうにか仕掛けたい柿乃花黒ダイヤ、まだ余裕のある彦内。
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↑ちょっとしたタイミングでこうなります。柿乃花黒ダイヤの角がヒットしました。
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↑彦内の表情に注目。「オレは目を瞑らないよ」とアピールしているみたい。
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↑組み合うと、両牛とも真剣な眼差しを相手に向けます。
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↑彦内の右角、柿乃花黒ダイヤに当たっているようです。砂埃が見えます。
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↑頭をぶつける両牛。柿乃花黒ダイヤは、年齢差に臆することなく向かいます。
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↑激しい闘いになりました。柿乃花黒ダイヤ、角の根元から血が見えます。
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↑両牛がっぷり組み合いました。互いの意地が感じられる瞬間です。
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↑柿乃花黒ダイヤ、目を充血させます。ここまで角が迫っても、目を瞑りません。
(7DMarkII/シグマ C 100-400mmF5-6.3 DG OS HSM )
by keiji_takayama | 2019-11-22 01:20 | 山古志闘牛場

いつもは中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園や闘牛場で撮影活動。動物たちの表情を追い続け16年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama