11/3 山古志闘牛 山仁-平畑 後編

山仁-平畑の一番は、取組開始後最初のカットを14:12:04に撮影。
勢子が両牛を止めようとする、最後のカットは14:15:40です。
時間にすると 3分半ほどですが、とても長く感じられました。
前編の最後に載せた写真を撮影したのは、14:12:57でした。

え。。。
前編の一連の流れは、なんとたった53秒間の攻防だったのです。
すごい。かつての「ジェットコースタードラマ」のよう。
ちょっとでも目を離すと、展開が解らなくなりそうですね。

さて、後編です。
目を真っ赤に充血させて、平畑が向かって行きます。
ものすごい気迫です。
気合を入れなければならない理由がある、説対に負けられない。
そんな意地といいますか、強烈な意志のようなものを感じます。
でも、山仁にも意地がある。山仁だって負けたくない。
なので、攻めようとします。しかし、平畑の気合が半端ではない。
若さとか、力や技があるとか、そういうものとは全く別のところで、
平畑が山仁を圧している、そんなことを思ったのです。
山仁が相手だからできたのかもしれない。それもあるでしょう。
いい相手だったからこそ、力を発揮できた。

ここからはもう完全に妄想、こじつけの世界です。
平畑にとっては、いいところを絶対に見せたい相手がいた。
そんなことを、感じたのです。
今年何度か平畑を見ていますが、この日はこれまでと違いました。
集中力、相手に向かって行く気持ちが、知る限りで最も強かったのです。

この日、いつもの平畑の出番とは違うことが一つありました。
それは、おじいちゃんが会場に「来て」いたことです。
平畑にとっては、「お父さん」なのかもしれません。
引き回しでは、おばあちゃんがおじいちゃんの遺影を持っていました。
この遺影、おじいちゃんの姿をどこかで感じていたのではないかと。
或いは、どこかでその遺影、おじいちゃんの姿を見つけたとか。
闘牛場で、それを感じたのではなかったか。
いやまさか、そんなことがあるはずはない。そう思ってはいます。
しかし、写真を見ていると、どうにも辻褄が合うような気がして。
自分を可愛がってくれている家族へ、精一杯の姿を見せたかった。
どうしても。
そう感じてしまったのです。

引き回しの時の、おばあちゃんの嬉しそうな笑顔が答えでした。
平畑も、闘っている時とは全く違う、穏やかな表情で歩きました。
闘牛場は牛が闘う場ですが、牛と人とのドラマを見られるところ。
これを知ってしまうと、この場所から離れられなくなりそうです。

追記
平畑ですが、先日引退したそうです。牛の引退は牛持ちが決定します。
そういう点から見ると、この日の平畑のシーンがまた意味を持ってきます。
山仁はまだ若いですが、この一戦から学ぶものがあったかもしれません。
今年1年だけですが、平畑の闘いを見られたこと、とても光栄に感じます。

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↑左:平畑、右:山仁。魂を込めて闘っている、そんな印象さえ受ける平畑です。
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↑長い角を使って山仁を攻める平畑。山仁、ちょっとやりにくそうです。
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↑頭の位置を低く下げました。角を当てる場所を変えたように思います。
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↑今度は横から。山仁の表情からすると、どこかに当たっているのかも。
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↑山仁だって負けたくない気持ちは同じ。頭を付けて応戦します。
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↑平畑は最初から見せたこの強い目線、表情が変わりません。すごい集中力。
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↑角の根元を狙い、的確に角を入れます。しかし、山仁はまだ余裕がありそう。
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↑角が刀に見えてきました。刀を合わせて闘っているようなイメージです。
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↑ここでも平畑は山仁の角の根元を狙っています。そして的確に当てています。
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↑その1秒後。さらに押し込んでいます。さすがの山仁も表情が変わります。
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↑平畑の戦闘態勢は変わりませんが、山仁もその意識は衰えていません。立派。
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↑平畑が刀を山仁に突きつけている、そんなシーンに見えてしまいます。
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↑また角の根元 ! コントロールが上手いのでしょう。ここでも的確に当てています。
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↑その24秒後。山仁が距離を詰めて意地を見せます。平畑の角が刀に見える。
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↑最後まで平畑は攻めの姿勢を崩しません。山仁はよく粘った。タフですね。
(7DMarkII/シグマ C 100-400mmF5-6.3 DG OS HSM )
by keiji_takayama | 2019-11-21 13:22 | 山古志闘牛場

いつもは中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園や闘牛場で撮影活動。動物たちの表情を追い続け16年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama