11/3 山古志闘牛 翔太-景虎号

第八回:翔太(十歳/埼玉)-景虎号(十四歳/栃尾)

だんだんと牛の年齢が上がってきています。景虎号は14歳です。
牛の年齢に「5」を掛けると、人間の年齢に近くなってきます。
十歳の翔太は五十歳ということになります。おお、ほぼ同い年だ。
山古志の牛は三歳でデビューします。
現在は飼育工法が良くなっているので、十年くらい現役を務めます。
その後も活躍できるかどうか、これはその牛が持つ力次第なのです。

まずは翔太が、拍手に包まれて入ってきました。
なんと、牛持ちはアマチュアカメラマンだそうです。
ずっとこの地域で撮影を行い、縁あって翔太を持つことになりました。
五月の一番角突きで足を痛めまして、治療に時間がかかりましたが、
この秋、ようやく復帰したばかりです。元気なところをアピール。
そして後から入場は景虎号。左右の角の長さが違います。
これまでの闘いで先が半分ほど折れて、なくなっているのです。
それでもこの牛は、ベテランらしい老獪な角突きを見せてくれます。
赤牛が翔太、黒牛が景虎号です。
ゲートが閉まる音がしました。取組が始まります。

先に仕掛けたのは翔太。右角で景虎号の左角を掛けて、前に出ます。
これをすぐに外して、景虎号は頭を下げて受け止めます。
翔太が積極的に仕掛けます。景虎号は左角で掛けて下から持ち上げる。
これをまた外して翔太が仕掛ける。勢子の声も飛んでいます。
このあたりのベテラン牛になると、無理に仕掛けることはしません。
むしろ、自分の体勢を整えることに神経を使います。
勢子の掛け声。ドンッという鈍い音が場内に響きました。ざわめく客席。
翔太が右角を使って掛け、それが外れた瞬間に飛び込む !
ここで会場から「ああっ」という声が重なりました。
景虎号は首を付けて受けます。そしてまたしても、何かぶつかる音。
ここで勢子が分けに入りました。指示が飛び交っています。
走る音が交差します。やがて大きな拍手が沸き起こりました。
景虎号、翔太の順に引き上げです。どっちだろう、唸ってます。

赤牛と黒牛の対戦は、識別がしやすいので助かります(笑)
取組開始直後の写真を見返すと、翔太がインパクトありすぎです。
なんと、角が泥だらけ。泥の壁ができています。
入場時に穴を掘ったのでしょうか。しかしこの泥、ボロッと落ちます。
解説の通り、翔太が積極的に仕掛けていたようです。
とはいえ、要所ではきちんと景虎号が締めていたような感じ。
しかし、景虎号の角は立派です。大きくて尖っている。
まるでノコギリクワガタのようです。
左角が短くなっているのが、歴戦の証のようでとてもカッコいい。
これが翔太の突進を阻むわけですが、それでもなんとか前に進む、
そういう気概が翔太から感じ取れました。足も良くなったようです。
今年は出られなくて悔しかったでしょう。来年の活躍に期待します。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。

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↑左:翔太、右:景虎号。終盤のワンシーン。果敢に出ようとする翔太がいい。
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↑開始直後の翔太です。角に泥がたくさん付着していました。落ちたけど。
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↑景虎号の角の横、おそらく翔太の毛が舞ってます。掘られたのでしょうか。
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↑翔太の、気合の入った表情。目元も少し充血しています。
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↑お互い角を相手にヒットさせました。翔太は随分と気合が入っています。
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↑アップで。景虎号の角が真ん前に迫った翔太、度胸もあります。
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↑低く構えてぶつかります。景虎号の表情、気合が入っています。
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↑景虎号、翔太の突進を、頭を付けて止めているように感じます。
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↑景虎号の角は大きいです。それでも果敢に向かって行く翔太。
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↑ガッチリ組むと、景虎号の大きい角の威力が発揮されます。防御にも使える。
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↑景虎号の角、左右で異なるのがよく解るシーンです。それにしてもでかい。
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↑翔太は中に入りたいけど、景虎号の角はそれを許してくれませんでした。
(7DMarkII/シグマ C 100-400mmF5-6.3 DG OS HSM )
by keiji_takayama | 2019-11-19 00:53 | 山古志闘牛場

いつもは中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園や闘牛場で撮影活動。動物たちの表情を追い続け16年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama