11/3 山古志闘牛 山闘-ドッコイ丸

第五回:山闘(五歳/山古志)-ドッコイ丸(五歳/平島)

この一番は、激しい対戦が予想されています。
牛が柵にぶつかってくることがあり、十分ご注意下さい。とアナウンス。

まずはドッコイ丸が入りました。おおー、と客席から声が上がります。
鼻息が聞こえてきました。低い声、前掻き、そして角で穴を掘ります。
とても気合が入っていまして、対戦前から顎が茶色になりました。
あとから入ってきたのは山闘です。こちらも気合十分な様子。
ゲートの閉まる音がしました。取組開始です。
ドッコイ丸は横を向いて、ねりをふむ※仕草を見せます。
※頭を突き合わせないで状態で睨み合いをする、或いは心理戦のこと。

角のぶつかる音、客席のざわめき。これがほぼ同時に聞こえてきました。
山闘は今年沖縄から導入しました。
後ろ足に綱を掛けるなど、この地域のスタイルにまだ慣れていません。
そうした理由から、この取組は綱を付けたままの対戦になります。
この解説の最中も、両牛の動く音、角のぶつかる音が聞こえてきます。
双方の角の使い方、掛け技に注目しましょう。
自分の角を相手の角の下に入れて、その角で相手を引っかけます。
相手を持ち上げたり、捻って顔を横に向けさせて、首に入るのです。
最も基本的な角の使い方です。大相撲で言うと、下手をいかに取るか。
それぞれが、こういう角捌きをしているのです。
ここで「ガツーン」という鈍い音。
頭がぶつかった瞬間、山闘が仕掛ける。これをドッコイ丸が受けます。
少し、ドッコイ丸が間隔を取りながら攻めようとしています。
これは自分の尖った角を、山闘の額を掘るように使いたい。
相手の額に角を入れて、怯んだところでさらに攻め込みを狙います。
これに対して山闘、落ち着いています。頭を下げて受けています。
しかし、攻め込まれてしまうことになるので絶対に隙を与えません。
牛はこのあたりのことを、ちゃんと理解しているのです。
勢子の声もだんだんと大きくなってきました。
ドッコイ丸は積極的に攻めます、その角が外れた時を山闘は狙います。
頬を叩くような音。撮りながら、「おおっ」と思わず声が出ました。
角と角がぶつかる音、これが何度か響きます。熱戦の様相です。
会場がざわついて、勢子か牛が動く音。シャッター音が聞こえます。
勢子の掛け声がいくつか聞こえます。そして拍手が鳴り響きました。

引き回し。山闘、ドッコイ丸の順に引き上げました。
ドッコイ丸の牛持ちさん、なんと画家なのです。
「牛の絵を描きに来て、牛にハマッた男」と紹介され、大ウケでした。
ここでまた大きな拍手。
そしてなんと、今年の日展・日本画部門で入選されました !
作品は牛の絵です。24日まで、国立新美術館で展示されています。

両牛とも頭を低くしてぶつかりました。
撮っていた位置からだと後ろ姿しか見えなかったけど、様子を探る感じ。
しかし、すぐに横になったので表情を見ることができました。
双方とも積極的に仕掛けています。何度か角を当てていますね。
山闘の角がドッコイ丸の際どいところに届きそう。
ドッコイ丸は目を瞑り、なんとかこれを耐えていました。
逆に、ドッコイ丸の角は先っぽが尖っていまして、山闘は警戒気味。
これをくらったら、さぞかし痛いと思います。

その後も攻防が続きます。どちらも気合十分な感じです。
終盤。山闘が攻め、ドッコイ丸もきっちりお返しをしています。
前の取組もそうでしたが、決してやられたままにはしません。
こういう意地、これは経験によって培われていくのだと思います。
山闘が慣れてきて、綱を取って闘うようになったらどうなるだろう。
来年の楽しみの一つでもあります。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。

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↑左:ドッコイ丸、右:山闘。両牛の作る(?)角アートから、蟹を連想しました(笑)
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↑取組開始直後から、果敢に仕掛けるドッコイ丸。いい目をしていますね。
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↑山闘も負けてません。角をピタッとドッコイ丸の顔に付けました。目元ギリギリ。
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↑これは、山闘の攻撃をドッコイ丸が受けてる ? 山闘は頭をかなり下げてます。
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↑ドッコイ丸の角が、山闘にヒット。これはちょっと痛かったかも。。。
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↑山闘が突っ込むも、ドッコイ丸の角に阻まれたようです。綱も躍動してます。
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↑山闘の角は太いですね。再びドッコイ丸の目元付近に当たっています。
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↑おおーっ、これもギリギリのところだ ! 山闘は表情にも気合が漲っています。
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↑いい感じの睨み合い。お互い「負けないぞ ! 」でしょうか。目線も強いですね。
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↑ドッコイ丸の角、山闘の耳下に直撃な感じです。さすがに表情が変わる山闘。
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↑睨み合うも、ドッコイ丸の角は山闘の額に。こういう時の心理は気になります。
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↑ぶつかり合い。山闘の表情、気合が込められてます。いい感じです。
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↑お互いの意地が激突するような表情。力も入っているように感じます。
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↑終盤になっても、山闘の厳しい攻撃は続きます。角が顔に絡んだドッコイ丸。
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↑やられたらお返し。山闘の首付近に角を打ち込むドッコイ丸でした。
(7DMarkII/シグマ C 100-400mmF5-6.3 DG OS HSM )
by keiji_takayama | 2019-11-15 09:40 | 山古志闘牛場

いつもは中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園や闘牛場で撮影活動。動物たちの表情を追い続け16年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama