11/3 山古志闘牛 龍勢-響

それでは、本場所千秋楽の取組です。初回から豪華な顔合わせ。

第一回:龍勢(五歳/秩父)-響(三歳/新潟)

山古志闘牛場のブナの葉も、すっかり色が変わりました。
この千秋楽を終えると、いよいよ「白い使者」がやってきます。
今年最後の角突き、想定を超えるお客さんが来場したようです。
なんと、用意していた取組表が足りなくなりました。
これは知る限りでは今年初のこと。盛り上がらないわけがありません。
柵際にはカメラマンが並びました。気を付けてほしい旨アナウンス。
場内で勢子が全取組を拍手で承認し、これで正式決定となりました。

先に龍勢が入ってきました。拍手が湧きます。
そして響が元気よく入場。そのまま龍勢にぶつかっていくような形に。
取組開始 !
この取組は綱をつけたままの対戦です。
会場のボルテージが一気に上がりました。勢子の掛け声も響きます。

黒牛の響はまだ三歳。
今年デビューしたばかりですが、とても大きくなりました。
若い牛というのは、たくさんのお客さんの前で力を発揮することが
なかなかできません。綱を付けて、安心感を与えることになります。
大勢のお客さんの前で角突きをすることで、場所に慣れさせるのです。
そうはいっても、響は全力を出して龍勢に向かっていきます。
大きさは変わらないこの二頭ですが、年齢は二つ異なります。
龍勢は相手が若い牛だということを、瞬間的に判断しています。
なので、まだ自分の力を出していません。
一方の響にとっては、相手が年上。一生懸命攻めようとしています。
龍勢は、響を鼓舞しているようにも見えます。
響の精一杯の攻撃。龍勢の首、つまり横に入りました。
これを受けて龍勢は常に正面に立ち、首を取られないようにします。
響は首を取って横に入りたい。龍勢は体を柔らかく使って受けます。
勢子の掛け声は続き、やがて判断により引き分けとなりました。
双方の綱が伸び、龍勢、響の順に引き上げ。初回から盛り上がりました。

龍勢が比較的ゆっくりした入場だったのと対称的に、響は走りながら
入ってきて、そのまま龍勢にぶつかつていくようなスタートでした。
そのまますぐに、響の角が龍勢の後頭部付近を捉えます。
解説にもありましたが、響のほうが積極的に仕掛けていきます。
龍勢は様子見というところでしょうか、響の攻撃を受けています。
一度頭を離す両牛。そして今度は正面からがっぷり角で組み合いました。
攻防が繰り広げられ、響は横から攻撃を仕掛けます。
龍勢の左角が響の耳の付け根に入るシーンがありました。
さすがにこれはちょっと痛かったか、響の表情が変わります。
そして再び頭を合わせますが、響はちょっと警戒するような雰囲気。
年上の角をマトモにくらうのは避けたい、という心理かもしれません。
そして龍勢が攻めに転じたのか、真剣な目つきで突進しています。

このあと動いているところを撮っていて、次のシーンでは響の目元に
泥が付いていました。激しい動きで、泥が跳ね飛んだのでしょう。
しかし、これで響は開き直ったようで、龍勢にぶつかっていきます。
表情にも力が戻ったように感じました。
龍勢の目にも泥が少し付いていましたが、こちらは流れたようです。
終盤には、響が龍勢に角を入れるシーンが複数展開されました。
泥が目に付いてから、響が確実に変わったように思います。
この変化、凄みも加わって見事でした。来年も期待できそうです。
龍勢は今年、出場した回数も多くてタフな印象が強いです。
来年また、ライバルたちとの熱い闘いを見せてくれるでしょう。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。

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↑左:響、右:龍勢。これは中盤の様子。響は少し警戒しているような表情です。
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↑取組開始直後、響の角が龍勢の後頭部付近に当たります。表情も気合十分。
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↑続いて響の攻撃。龍勢は頭を下げて、これを受けているようです。
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↑パッと頭を離しました。響:「三歳ですけど何か ? 」表情にもあどけなさが。
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↑またしても響の角が龍勢に。ただ、ダメージはそれほど大きくなさそうです。
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↑響の一生懸命さが伝わってくるような表情。相手の龍勢を見据えます。
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↑横からの攻めを見せる響。龍勢は落ち着いています。
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↑龍勢の表情が厳しくなりました。目線も強いです。
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↑龍勢の左角が、響の耳の根元を直撃。さすがにこれは痛そう。。。
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↑そして突進していきます。響にとっては我慢の時間。
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↑響の目の周り、泥が付着しています。ぶつかった際に跳ね飛んだようです。
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↑龍勢の目にも泥が付きました。ただ、暫くしたらなくなっていました。
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↑泥が付いて、響は再び力を出します。目つきが戻り、龍勢に立ち向かいました。
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↑響の目元、こうして見るとけっこうな量の泥が付いていることが解ります。
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↑終盤になり、響の角が龍勢に刺さりました。目線にも強さが戻りましたね。
(7DMarkII/シグマ C 100-400mmF5-6.3 DG OS HSM )
by keiji_takayama | 2019-11-11 11:12 | 山古志闘牛場

いつもは中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園や闘牛場で撮影活動。動物たちの表情を追い続け16年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama