10/23 山古志闘牛 闘龍-六蔵

第五回:闘龍(六歳/山古志)-六蔵(六歳/池谷)

闘龍は、鹿児島県・徳之島から今年導入した牛です。
山古志の闘牛は、引き分けにする際、牛の後ろ足に綱を掛けます。
この「足に綱を掛ける」ことがとても嫌な牛もいるのです。
徳之島はとても闘牛が盛んな場所で、勝ち負けの決着を付けています。
つまり、足を掛けられるという経験がありません。
加えて、まだこの会場にも慣れていません。
そんなわけで、この取組は綱を付けての対戦になります。

拍手に包まれて、まずは六蔵がやってきました。
声を出して、相手の出を待っています。鼻息も荒いです。
そしてあとから、闘龍が入ってきました。
この牛がどこまでの力を持っているのか、闘牛会も見てみたいのです。

客席がざわめきました。おや、何があった ?
どうもハッキリと覚えていないのですが、解説によると。
闘龍がキッと六蔵を睨み、六蔵がそれで度肝を抜かれたようです。
経験を積んできた牛は、睨みだけ、相手を威嚇するだけで勝負をつける、
そんなこともあります。先場所の「柿乃花ゴールド-天地人」がそれ。
まず先制攻撃は闘龍、それを柵際、上手く土手を使って六蔵が回り込む。
同じ黒牛同士なので、なかなか見分けがつきません。
入場時にいくつか撮ってはいますが、確定的なものではなくて。
ただ、角の先端の形は異なります。闘龍は先端が鋭く尖っています。
六蔵はちょっとだけ、左角を前にすると平らな形状に見えます。
このあたりで見分けるしかなさそうです。

六蔵が左角を使って、闘龍の右角を掛けようとします。
対して闘龍は、空いている自分の左角を使い、六蔵の顔を痛め付けよう、
そんな仕草を見せました。勢子が「はいっ」と声を掛けたその直後。
「ゴツン ! ! 」という低い音が場内に響きました。
客席からは「すごい ! ! 」という声が聞こえてきます。
角と角がぶつかりました。
六蔵が右から左から、角を使った下からの掛け技で、闘龍が前に出ようと
するのを止めている様子です。闘龍はできれば、掛けられている角を
外して自分が飛び込みたい。しかし、六蔵がそれを許しません。
またもや角のぶつかる音。闘龍は下から跳ね上げて六蔵の顔が
上がった瞬間、入っていこうとします。しかし六蔵もうまい。
土手を使って上手く回り込みます。思わず拍手したお客さんも。
六蔵が反撃して、やがて牛の鼻息、勢子の声が聞こえてきます。
走る音、「せーのっ」の声が飛ぶ。そして場内は大きな拍手です。

最後は勢子が牛を止めようとして鼻の綱を引っ張りました。
しかし、熱くなっている両牛、なかなか分けることができません。
ついには両方の綱に複数の勢子が付き、ようやく引き分けにしました。
牛同士はそれだけ真剣に闘っていたことになります。

先に六蔵が引き上げました。
闘龍はまだ闘牛場に慣れていませんので、ちょっとだけ残業でした。

綱は付けているものの、迫力のあるシーンがいくつかありました。
頭を合わせて組み合ったあと、柵前で六蔵が闘龍を上から押さえつける
ように攻めました。体勢から考えると、六蔵の後ろ足は浮いています。
そこから中央に戻り、がっぷり組み合います。見事な睨み合い。
六蔵が角を的確に当てていきます。
その後も頭を合わせているシーンが目立ちます。闘龍も攻めています。
あまり派手な動きはなかったけれど、熱い攻防が見られました。
闘龍がこの場所に慣れてきたとき、どんな闘いを見せるのでしょう。
それは来年のお楽しみ、ということになりそうですね。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。

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↑左が闘龍、右は六蔵。迫力のあるシーンがあり、見応えのある闘いでした。
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↑開始直後。まずは闘龍が先制攻撃を仕掛けます。
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↑この闘いのハイライト。両牛の体勢がなんだか凄いことになっています。
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↑睨み合い。右が六蔵でしょうか。凜々しい表情を見せました。
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↑さほど効いてはいないようですが、角が見事、耳の下に入りました。
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↑手前が闘龍でしょうか。気合の入ったいい表情を見せてくれました。
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↑こちらも闘龍。気合満点の表情です。目も赤くなってきました。
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↑正面からのぶつかり合い。取組は終盤ですが、終わる兆しは全く見えません。
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↑体の色は同じですが、角の形が異なります。なんとかこれで見分けられるかな。
(1D X /EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM)
by keiji_takayama | 2019-10-30 23:30 | 山古志闘牛場

いつもは中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園や闘牛場で撮影活動。動物たちの表情を追い続け16年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama