9/22 山古志闘牛 山徳号-八剣志

第十一回:山徳号( 十四歳/竹沢)-八剣志(十歳/山古志)

八剣志が先、後から山徳号が入場してきました。
山徳号、今回初めて知ったのですが、闘牛場のすぐ近くにある、
自動車会社の持ち牛だそうです。言われて見れば、聞き覚えが。
クルマで移動中、何度かその前を通過したことがありました。
何かあったら相談しに寄ってみよう。そんなことを思いました。
今場所は柿乃花ブラザーズが休場でしたが、それでもどこかで、
出番待ち、または出番を終えた牛がずっと唸っていました。
そのたびに、誰なのかとても気になります。調べてみたいなぁ。

「はい ! 」の声で取組がスタート。
まず双方が、綱を取ったあとに少し会話をしたように見えました。
実はこの両牛、牛舎では隣同士だそうです。
しかし「この両牛、」のところで低いぶつかり音が響きました。
場内もやや騒然としました。「すごーい」という声も聞こえてきます。
八剣志がまず仕掛けました。山徳号はこれを、首を使って受けます。
「おぉぉー、あー」というお客さんの声。さらに八剣志が前に出る !
これを山徳号がうまく回り込んだ ! 「よしたぁぁぁー」の大きな声。
勢子の皆さんも、めいめいに手を叩いたり声を出したりしています。
「ほれいけー、はい ! 」ドンッ。ぶつかる音が聞こえます。
今度は山徳号が左から叩く。さらに、左角で掛けて前に出ようとする。
これを八剣志が切り返しを狙います。勢子の皆さん、両牛を鼓舞します。
「はいっ ! 」「ほらっ ! 」ドンッ。「ほぉー。」
八剣志は長い角を巧みに使って掛けようとします。
しかし、山徳号はだんだんと距離を詰めてきました。
八剣志に角を使わせないようにするためです。
しばらくは考えながらの攻防でしようか、やや静かな展開。
勢子の皆さんがずっと声を出しています。
やがて勢子の走る音が聞こえて、拍手。引き分けとなりました。
両牛の鼻を取った勢子の動き。速さと柔らかさをもって鼻を捕まえられる。
これはなかなかできることではありません。
綱が伸び、八剣志、山徳号の順で引き上げ。拍手もたくさん送られました。

撮影カットは150でした。
この両牛、どちらも黒牛です。なかなか見分けが難しい。。。
じっと写真を眺めていて、解ったことがありました。
八剣志は角がやや上を向き、山徳号は横に広がっている。
山徳号の体と右足に突起がある。八剣志の左側の顔に泥が付いている。
こんなところで、なんとか区別が付けられそうです。
解説にもありましたが、頭を合わせる時に少しだけインターバルが。
しかし、そのあとはいきなりぶつかっています。
角を絡めて睨み合い。そして山徳号は、八剣志に角を当てられます。
目元の付け根というかなりギリギリのところ。
そして山徳号の角はこの時、八剣志には届きませんでした。
このあたりも、山徳号が距離を詰めてきた理由かもしれません。
そして、再度山徳号は八剣志の角攻撃を受けてしまいます。
これはかなりの深さまで食い込んだようにも見えました。
そのまま八剣志は前に出ようとします。なんとか食い止める山徳号。
しかし、ここがチャンスと判断したか、八剣志はフェンスまで押します。
最前列で撮影していたカメラマンの皆さんは、全員がファインダーから目を
離してこの戦況を見つめています。そして、柵の前での攻防がありました。
山徳号はなんとか体勢を立て直そうとしますが、そう簡単にはいきません。
八剣志の突きをまた食らったようで、「うっ」という表情になりました。
やがて、ようやく正面を向く位置に戻り、再度頭を合わせる両牛。
ここで双方の位置が入れ替わりました。
しかし、やはり角のリーチの差があり、山徳号はちょっと苦しい感じ。
そして距離を詰め始めます。八剣志にぶつかっていきました。
両牛の激しい当たり。砂埃で表情が隠れてしまいました。
八剣志は真剣に、持っている力をぶつけていきます。
角で山徳号の頭を締め付けるような攻撃を見せます。
これはさすがに、嫌そうな表情の山徳号でした。
とはいえ、山徳号もいいところを見せました。
八剣志の長い角が間近に迫りつつも、頑張って受けていました。
力の入っている表情、とてもカッコよかったです。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。

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↑八剣志の角攻撃に耐える山徳号。気合の入った、いい目をしています。
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↑開始直後のぶつかり合い。手前が八剣志、奥が山徳号です。
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↑それぞれの特徴がわかるカット。八剣志の顔、こちらに見える左側には泥が。。。
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↑山徳号の角、このくらいの距離だと当たるのですが。気合は十分です。
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↑八剣志の攻撃。大きくて長い角が↑の体に刺さりました。これは痛そう。
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↑ここがチャンスと判断したか、そのまま突進していく八剣志です。
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↑八剣志の長い角は、離れていても届きます。耳の根元に当たりました。
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↑気合を見せた山徳号。ぶつかった瞬間、砂埃で顔が隠れました。
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↑あ、あれ ? 分身の術 ? ? 露出がオーバーでちょっと残念でした。。。
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↑奥が八剣志。少しだけ覗く目線の鋭さにドキッとします。
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↑八剣志の角攻撃は厳しい。耐えている山徳号の表情からも、伺えます。
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↑角が長い八剣志。迂闊に、闇雲に突進すると大きなダメージを負いそうです。
(1D X /EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM )
by keiji_takayama | 2019-10-08 00:42 | 山古志闘牛場

いつもは中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園や闘牛場で撮影活動。動物たちの表情を追い続け16年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama