9/22 山古志闘牛 三五兵工-新宅

第十回:三五兵工(十二歳/中野)-新宅(七歳/梶金)

いよいよ残りは三番となりました。「これより三役」というところ。
山古志角突き女子部にご祝儀が届いている、という紹介もありました。
闘牛場が盛り上がってきました。三五兵工が唸りながらの入場です。
「通のお客様はこの一番を楽しみにしていたのではないでしょうか ? 」
というアナウンス。ええ、まさにそうです(笑)まだ通ではないけど。。。
対するのは新宅。記憶に新しい、8/11の柿乃花黒ダイヤとの死闘 !
ここから一ヶ月空いての出場です。三五兵工は決め手に鋭い牛。
どんな展開になるのだろう。始まる前からワクワクしてました。

「さぁきた ! 」の声で取組開始。
いきなり勢子の大きな、大きな声が闘牛場いっぱいに広がります。
まずは新宅が仕掛けます。黒い毛に白が混じる、粕毛牛が新宅です。
これを三五兵工は落ち着いて受けます。
勢子の皆さんが代わる代わる「よしたー」と声を出しています。
「それいけ〜はい〜っ ! 」両牛を鼓舞していますね。
序盤は嵐の前の静けさか。双方が仕掛けるタイミングを伺います。
新宅が上から馬力で攻めようとして、三五兵工は下から返しました。
今度は三五兵工。右角で掛けながら前に出ようとします。
ドンッと言う音。三五兵工が前に出る ! 場内のテンションも上がる !
しかしこれを、新宅が首を使って受けます !
うへえ、シャッター音も唸ってるぞ。。。
三五兵工、右から左から角を掛けて前に出ようとします。
新宅はこれを、自分の体重、馬力、首を使って受け止めます。
またしてもドンッという音。三五兵工が前に出る ! !
「おっとおっとおっとおっとおっとおっとおっと、あーあーあーああーああー」
という女性の声。これたぶん、無意識で大きな声が出てしまうのでしょう。
これを新宅が押し返す。いやぁ、場内も勢子もカメラも大盛り上がりです。
再び三五兵工、下から首に入りますが、新宅はこれもうまく受けます。
やがて勢子の走る音が聞こえてきました。いよいよ人との攻防が始まります。
「とっとっとっとっとっほらほらほらほら」女性の声。そして。
「ほらほらあぶないあぶないあぶないあぶないあぶないあぶないあぶないよ」
闘牛場では複数の勢子が、「せーの」とタイミングを合わせます。
「あぁ〜ぁぁぁ〜」直後、闘牛場は大きな拍手に包まれました。
この女性も大興奮、拍手しながら「あぶねぇあぶねぇ」と呟いています。
やはり新宅の取組は盛り上がるなぁ。
綱が伸び、新宅は親子三代、三五兵工はご主人が引き回し。
拍手がずっと続いています。
客席から「ホント、いい牛になったね」の声。
絶妙なタイミングで、これどっちだろう。一発低く唸りました (笑)

撮影カット、239でした。やっぱりこれが最多になりそうです。
もう取組最初から、組み合ってやり合う展開でした。
年齢は三五兵工のほうが、なんと五つも上なのです。
とはいえ、それを知らずに見たら間違いなく、そうとは感じません。
三五兵工の角はとても大きくて、しかもぶっといです。
これが解るシーンがありましたので、写真も載せてみました。
ぶち当てられたら、とんでもなく痛そうですね。破壊力抜群です。
角の切っ先が新宅の目元スレスレまで迫るシーンは、取組後であっても
ドキドキするシーンでした。それに向かう新宅の視線が強くて印象的。
三五兵工が力を込めて新宅を押すところは、意志の強さが感じられます。
それにしても、動きが速いです。
出来るだけシャッター速度を高くする設定にしていますが、ブレます。
時間にしてみればさして長くはないのですが、それを全く感じません。
三五兵工が下から攻めた時も、角が当たっていました。
しかし、新宅は慌てたり怯んだりする表情は見せません。
むしろ「ほほう、そう来たか。」くらいの雰囲気を漂わせています。
後半のハイライト。三五兵工が新宅の耳下に角をうまく当てます。
その瞬間は平気そうでしたが、直後に新宅の表情が変わりました。
まさにたった一度のチャンスだったのでしょうか、三五兵工は続いて
新宅の下顎付近に角を打ち込み、そのまま柵まで突進しました。
おしりが柵のロープとロープの間に少し挟まれ、外に浮いた新宅。
片足も外に出ました。横から三五兵工はさらに攻めます。これは厳しい。
なんとか脱出したい、でも後ろ足がロープに絡まっているようです。
これは不運でした。新宅の横腹に、三五兵工の角が何回か刺さりました。
どうにか柵際から脱出できたものの、三五兵工の攻撃は止まりません。
しかも、この展開は僅か三秒でした。動きがとにかく速かった。
この流れ、写真は殆ど残っています。客席の皆さんは、「あ〜っ」という
声を出していたのでしょう。口を開けている人がけっこう多いですね。
上で書いた盛り上がりと女性の声は、この時のことだったのです。
しかし ! ここからがあるから新宅はすごいよなぁ。。。
体勢と闘う場所を変えた新宅は、なんと三五兵工に立ち向かいます。
自分がされたのと同じように、三五兵工に角を刺しました。
これにはさすがの三五兵工もビックリの様子でしたが、そこは先輩の意地。
最後にきっちりお礼をして、さぁそこに勢子がなだれ込んできました。
今度は牛と勢子の闘いです。これも凄まじい真剣勝負になりました。
鼻を取られて止められた新宅、ちょっと複雑な表情でした。
しかし、「新宅の取組は面白い ! 」こういうイメージが定着しそうです。
そして、三五兵工の強さも光りました。内容の濃い、見事な一番でした。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。

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↑ガッチリ頭を合わせたところ。右が新宅、左は三五兵工です。気合十分。
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↑開始直後。両牛ともやる気満々の様子です。
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↑角の比較。三五兵工の角は太くてぶっとい。これで当てられたら痛いだろうなぁ。
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↑三五兵工の角、切っ先が新宅の目元スレスレに。新宅の精悍な目線もすごい。
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↑新宅の角がヒットするも、三五兵工もちゃんと顔にぶつけてる。。。
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↑またしても、三五兵工の角が ! それにしても、でっかいですねぇ。
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↑頭で思い切り当たり、さすがの新宅も表情が変わりました。
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↑五歳も年上の三五兵工に対し、落ち着いている新宅です。
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↑三五兵工の踏ん張り。力士のようです。目線も強い !
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↑そのまま前に出てきました。新宅も頑張って受けます。
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↑三五兵工、タイミングを伺っているのでしょうか。角が重なっておにぎりに。
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↑いい睨み合い。こういう場面はもう大好物です(笑)
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↑三五兵工の角が新宅に刺さりました。このあと、一気の攻撃が始まったのです。
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↑かなり手痛い攻撃を受けたはずなのに、新宅のこの気迫と闘魂は凄かった。
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↑追加の攻撃。まだまだ返し足りない。そう思っていたのかもしれません。
(1D X /EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM )
by keiji_takayama | 2019-10-07 13:38 | 山古志闘牛場

いつもは中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園や闘牛場で撮影活動。動物たちの表情を追い続け16年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama
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