9/22 山古志闘牛 山王-闘龍

第七回:山王(十二歳/神戸)-闘龍(六歳/山古志)

さて、闘龍。本日初めて、山古志で闘う牛です。
鹿児島県・徳之島から導入した黒牛です。
対する山王ですが、こちらは神戸の女性が牛持ちです。
先に闘龍、あとから山王が入ってきました。闘龍は鼻息が荒いです。
闘龍が山古志では初突きですので、綱を付けての一番になりました。

取組開始です。
闘龍という牛がどういう角突きをするのか、闘牛会も解りません。
顔つきだけですと、速効型の牛のように見えます。
赤牛が山王、黒牛が闘龍になります。
小さな女の子が「じじがんばれ〜」と応援していました。
勢子のどなたかの、お孫さんでしょうか。
闘龍は、この闘牛場に来るのも2回目くらいです。
相手の山王は、とても大きな牛です。素晴らしい角を持っています。
この山王と対戦させることによって、闘龍の力や技量を図ってみたい、
そんな目的もあります。ここまで見ても、角突きがうまいタイプです。
山王の角の下に、上手く自分の角を入れていきます。
基本的な技である「かけ」、大相撲で言う下手になるわけですね。
これを山王が一瞬の隙を見つけて、左角から仕掛けて踏み込みました。
山王も、角突きが上手い牛です。
「ゴツン ! ! 」という鈍く大きな音が響きます。
そのあと会場内は「おおおおお〜っ」という声に包まれました。
山王が一瞬の隙を見つけて飛び込み、どうやらスイッチが入りました。
もうちょっと見たいところですが、このまま続けると無理をかける、
このような理由で引き分けの裁定です。闘龍はケンカがうまい牛、
そんな印象があります。今後が楽しみな牛が、また一頭増えました。
女性の「すっごいね」の声が、この取組の内容を象徴しています。
終了後。
闘龍はこの場所に慣れてもらうため、ちょっとだけ残業になりました。

撮影カットは134でした。
取組は少し短めで、開始が13:58:24 最後の写真が14:00:49です。
つまりはなんと、2分ほどだったことになります。
それを思えば、そこそこの量を撮っていたことになりますね。
入場時、闘龍は顔の左側や顎を地面に擦りつけていました。
一方の山王は、足で土を跳ね飛ばし、やる気をアピールです。

開始から両牛、ぶつかっていきました。
解説にもありましたが、闘龍は山王の角の下から攻めようとします。
かと思えば正面から堂々と当たっていくシーンもあり、積極的でした。
続いては山王が、山古志の厳しさを教えるかのように、頭を付けます。
山王の表情も真剣そのもの。とても強い目線を闘龍に向けました。
やや気圧されたような表情の闘龍ですが、それでも立派に向かいます。
年齢差もあるのでしょうが、なんだか親子の特訓のようにも見えます。
そして、闘龍の一発が見事、山王の額付近を捉えます。
しかしこの攻撃が、山王の闘志を燃え上がらせてしまったようです。
山王が目を開けた次の瞬間、体を横に向け角で闘龍の横っ腹を突きます。
そのまま柵の前まで突進しました。最前列で写真を撮っていた人はもう
ビックリ仰天の様子。逃げようとしてカメラを持つ、ひっくり返るなど、
それぞれのリアクションが写っていました。まぁそれはそうですね。。。
観客の大きな歓声は、おそらくこのシーンです。

山王は、この一番に期するものがあったはずです。
前回8月11日の取組で、とても悔しい思いをしたからです。
もしそれを覚えていたのだとしたら、闘龍にとっては不運でした。
最初の山古志で、相手は大先輩、しかもそういう気持ちの中にいる。
闘龍の気合の一撃で、山王は8月のシーンを思い出したのでしょうか。
しかし、ここから闘龍が見せた意地は凄まじいものがありました。
体にはキズを付けられました。あれだけの突進を受けると、そのまま
逃げてしまう牛もいるかもしれません。でも、闘龍は違いました。
なんと、再び山王に挑んでいきます。
勢子に分けられる直前のカットでは、山王を睨み付ける闘龍の姿が。
そしてそれが、この日見せた中では最も気合の入った表情でした。
ちなみに闘龍の出身地、徳之島の闘牛は勝敗をハッキリと決めます。
つまり、逃げたら負けだということを知っていたのかもしれません。
厳しい攻撃を食らっても逃げずに、立ち向かっていった。これこそ
根性の据わった牛だといえます。素晴らしい闘志、印象に残りました。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。

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↑ぶつかるシーン。右の闘龍はやや気圧されているような表情です。しかし。。。
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↑開始直後の両牛。赤牛の山王が6歳年上です。まだおとなしい感じ。
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↑闘龍、山王の角の下から攻めようと試みます。山王はまだ余裕がありますね。
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↑山王が険しい表情を見せます。闘龍はちょっと控えめな感じ ?
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↑山王の多彩な攻めに、戸惑っているようにも感じられます。
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↑初めての山古志だし、ここまでやれれば凄い、この時点ではそう思っていました。
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↑闘龍が攻めているところかな ? でもどこか、遠慮があるように思います。
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↑これも同じ。いい感じなのだけど、どこかまだ慣れていないような感じでした。
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↑山王の目がすごい。こんなので睨まれたらビビりそうです。
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↑やっぱりまだ遠慮がちなんですよね。。。勝手にそう感じているだけですが。
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↑闘龍の頭突きが見事にキマってしまいました。
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↑カッと目が見開かれます。
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横から攻撃し、そのまま柵の前まで一気に突進しました。速い !
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↑これだけでも相当なダメージだと思います。山王はまさに一直線。
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↑体に付けられたキズが目立ちます。それでも山王に向かって行く闘龍。
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↑闘龍が最も気合の入った表情を見せたのは、終盤になってからでした。
(1D X /EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM )
by keiji_takayama | 2019-10-03 23:47 | 山古志闘牛場

いつもは中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園や闘牛場で撮影活動。動物たちの表情を追い続け16年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama