9/22 山古志闘牛 充号-飛将

第四回:充号(四歳/池谷)-飛将(四歳/塩沢)

先に充号が入場しました。
この充号、飛将ともに四歳です。しかし、両牛とも大きくなりました。
充号は900kgくらいありそうです。
そして、この取組から綱を取っての対戦です。場内にざわめきが。
勢子がどのようにして牛を分けるのか、これも見どころになります。
さぁ、取組が始まりました。

勢子の声も大きく響いています。
四歳の牛では、この両牛以外に「伊之助」もいます。
これからこういった牛たち、鎬を削りながら立派に成長してほしい。
そう願っているところです。まずは飛将が先制攻撃を仕掛けます。
しかし、充号は首の柔らかさを使ってこれを凌いでいます。
柔らかいものを折り曲げる、これにとても大きな力が必要です。
充号は首を柔らかく使うことにより、自らの力を最小限に留めて、
飛将の攻撃を受けることが可能になるわけです。
ずっと攻め続ければ、つまり体力を使うことになる。これが狙いです。
この間、小さな女の子が大きな声で「がんばれー」と三回叫びました。
勢子が両牛を叩いて、「よしたー」と声を掛け、鼓舞しています。
ただ、双方とも「大物」。まだまだ慌てていません。
相手の牛がいても、自分に自信があるから動じないわけです。
飛将が下から充号の角を下から引っかけて、捻って顔を横に向けさせ、
攻め込みます。しかし充号は首を柔らかく使って、攻めを受け止めます。
飛将は一生懸命。前に押し込みます。
しかし、首と体を使った充号の受けは手強いようです。
若い両牛ですが、大物感を見せてくれます。
今度は充号が一瞬、首を返して中に入ろうとしました。
飛将は角を掛けて、充号の前に出ようとする力を封じます。
勢子の手拍子と、「よしたー」の大きな声が谺のように聞こえてきます。
一見物足りなく見えるかもしれませんが、おそらくこういう牛たちは、
六歳七歳になってこないと、本当の力を見せてはくれないでしょう。
しかし、その頃にはきっと、素晴らしい牛に成長してくれるはずです。
客席から「おおー」の声、やがて大きな拍手。双方が分けられました。

また来年、再来年。この四歳の牛がどのように成長するか楽しみです。
さて、引き回しなんですが、お互いに相手から目を離していません。
これが大事なんですね。
そして、両牛が場内の草を食べようとしています。さすが大物です(笑)
どっちだろう、たぶん充号かな。一度大きく唸りました。
そして出番待ちの牛も拍手に応えたか、12回唸りました。誰だろう。。。

撮影カットはなんと206。
これまでの経験上、200コマを超えるとかなり多いです。
それだけシャッターを切るシーンがあった、ということですね。
そして、なんと双方ともに赤牛です。ううむ、判別がしにくい。。。
角の形で何とか見分けが付きそうです。
横にまっすぐ伸びるのが充号、上にきゅっと伸びているのが飛将かな。
開始直後、飛将が攻撃するシーン。角が充号の顔を直撃しました。
載せた写真のあと、意表を突かれたような表情を見せています。
これはさすがに、痛そうです。。。
そしてその直後、再び飛将の角が充号を捉えます。
飛将の視線は、充号に当たっている自らの角に注がれているようです。
「よしっ。」そんな表情にも見えますが、直後に充号が反撃を試みて、
さすがにちょっと慌てたような様子でした。
その後も両牛休むことなく、攻防が繰り広げられます。
使っているのは角ですが、大相撲の投げを彷彿とさせるような動きも。
そして終盤に至るまで、ずっと動いているのに疲れた素振りはなし。
「相手より先に疲れたところなんて見せられるか ! 」とばかりに、
見事な闘いを見せてくれました。これは、来年以降も楽しみです。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。

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↑押す飛翔、受ける充号。 どちらも力の入った一瞬です。ずっと動いてました。
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↑前半は飛将の攻撃。左角が見事にヒットしました。
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↑手前が充号。角が横に伸びているのが特徴です。
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↑これ、どっちだろう。「うっ。」という表情です。角が当たったのかな。。。
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↑目で語り合っているようですが、内容はなんとなく怖そうですね。
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↑飛将は角が曲がっています。これがうまく弧を描いて当たるようです。
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↑角が目の前に迫り来る、これってどういう心境なのでしょう。一度だけ経験したい。
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↑同い年の両牛。それを互いに理解しているような闘いでした。
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↑頭でぶつかりつつ、さりげなく角も使います。飛将の頭脳的な(?)攻撃です。
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↑手前が飛翔かな。ビックリした顔を見せています。
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↑凄みのある表情。やる気を感じさせます。
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↑こちらも飛将。飛び込んでの攻撃を見せました。でも充号は落ち着いています。
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↑どちらも気合が入っています。睨みも凄みがあります。
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↑充号の、「負けないぞ ! 」という強い意志が感じられるシーンでした。
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↑分けられる直前に撮影したカット。充号、果敢に攻めていました。
(1D X /EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM )
by keiji_takayama | 2019-09-30 23:28 | 山古志闘牛場 | Comments(0)

都内中古カメラ店スタッフ。動物園撮影は20年が経過しましたが、ここ数年は山古志の闘牛写真がメイン。全取組を写真で紹介しています。かつてはクラブツーリズムの撮影ツアー講師でした。


by keiji_takayama
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