この一番、もともとは庵が翔太と対戦する予定でした。
しかし、足を痛めてしまったようで、一颯に変更されています。
先に一颯が入ってきました。
翔太は五月の一番角突きの際、前足を痛めてしまいました。
前足は後ろ足より大事なので治療に時間が掛かり、それ以来の出番です。
ピンチヒッターということで会場にやってきた一颯。翔太を待ちます。
会場がざわざわしてきました。
客席の女性が、「どう見てもいっぷうだよね」と話しています(笑)
そして、後から翔太が入場です。低く唸り声を出しています。
この両牛、若い頃から鎬を削ってきました。久し振りの対戦です。
両牛が声を出して相手を威嚇し、いよいよ取組開始。
赤牛が翔太、黒牛が一颯です。
勢子が頻繁に声を出しているのですが、場内に笑いが起きました。
両牛が角を合わせず、闘う意志を見せなかったのです。
「自分は今日、出るつもりがなかったのになぁ」
「でもなぜかここに来てるなぁ」
「しかも相手は若い頃によくやった相手じゃないか」
もしかして一颯は、そんなことを考えているのかもしれません。
この解説には場内大ウケでした。闘牛会としても予想外だったそうです。
この両牛、やる気がないわけではありません。牛の気が合いすぎています。
相手は怖くない、自分はそこまで気持ちが入っていない。
「あぁ、今日はやるべきかやらざるべきか。。。」人間と同じですね(笑)
ここでまた場内爆笑でした。
話の間にも、勢子の皆さんはなんとか両牛を合わせようとしています。
相手が変われば、素晴らしい闘いを見せてくれます。相性なんですね。
今日は一颯が、「なんだか気が乗らないなぁ」というところでしょうか。
そうこうしている間に、勢子の声が大きくなってきました。
一度はまた離れましたが、なんとかスイッチが入ってきたようです。
(ここでまた後ろから、大きな唸り声が聞こえてきました。)
いったん頭を離していますが、これはこれまでとは異なります。
相手を睨んで威嚇するためです。戦闘モードに入ってきました。
足の踏ん張り方が違います。四本の足をグッと踏ん張って向かいます。
双方が同じような角の形をしています。これが意外と攻めづらいのです。
どちらも相手の角の下からではなく、上から角を振っています。
相撲の小手投げの要領です。これで相手の耳とか目の縁を狙います。
しかし、相手も同じような角のため、この攻撃がうまく使えません。
どうやって攻めるか。頭を合わせながら両牛、一生懸命考えます。
勢子の皆さんも声を出し、懸命に両牛の気持ちを高めています。
客席から「おお〜っ」という声が。そして勢子が走り、大きな拍手。
最初はどうなるかと思いましたが、結果的には見事な角突き。
翔太は久々の本場所。角突き場の感触を楽しんでいるかのようでした。
トータルで100カット撮影しました。
ここに掲載する写真には、ある一定の条件があります。
この取組もいいシーンがいくつかありましたが、その条件に合致せず、
残念ながらボツにしたカットが割と多かったように感じます。
だんだんと時間が経過するにつれて、攻防も激しくなっていきました。
終盤では、一颯が翔太を柵際まで押し込むところがありました。
翔太は耐えていますが、一颯の力をそのまま角で受ける形になったので、
負傷したように見えます。流血もしていたようです。
しかし、その後も弱気なところは見せず、果敢に翔太は攻めていました。
久々の出場ながら、とても勇敢なところを見せてくれました。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。
↑「オレは負けないんだ ! ! 」気迫のある翔太の表情です。
↑最初はこうして組んだのですが。。。
↑頼むよ、オレ今日久々に出るんだ、いいとこ見せたいんだよ。翔太が説得してる ?
↑翔太の気持ちに一颯が応えたか、気合の入った角突きが始まりました。
↑目元は見えませんが、一生懸命に闘っているところが解ります。
↑こちらも同様。角を組んで歩いているわけではありません。
↑翔太の「うっ。」という表情。押す力が角に入ったようで、少し血が出ていました。
↑それでも果敢に闘いを続ける翔太。勇敢でした。相手の一颯も立派です。
↑凄みを感じさせる、翔太の表情。
↑目の縁が真っ赤に充血しています。気合満点でした。
(1D X /EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM)