第六回:山闘(五歳/山古志)-斬鉄(五歳/山古志)
まずは山闘(やまとう)、続いて斬鉄(ざんてつ)が入ってきました。
沖縄から今春導入した山闘は、山古志では2度目の闘牛になります。
この取組も、まだ慣れていないということで綱付きの取組になりました。
開始直後、ゴンという音が !
山闘が右から一発振り、それが外れた瞬間に斬鉄が飛び込みました。
若い牛ですが、双方が相手を見ながら頭を合わせています。
(ここで、出番待ちの柿乃花黒ダイヤが14回唸ってアピールしました。)
いかに相手の角の下に自分の角を入れるか、双方が角を使い探り合います。
山闘が左角で斬鉄の右角を下から掛けて前に出ます。
これを斬鉄は落ち着いて受け、右角を使って下から仕掛けたい。
しかし山闘がこれを許しません。
「はい ! はい ! 」勢子の声がだんだんと大きくなってきました。
山闘は仕掛けますが、斬鉄が頭を低く下げて受け止め、跳ね上げようと
しました。それをまた山闘が上から押さえます。ひじょうに速い動きです。
こうして音声を聞くとわかりますが、その場では理解不能かもしれません。
牛の動きはとても速くて、集中して見ていても追えないことがあります。
山闘、左角で斬鉄の右角を掛けようとする、斬鉄は頭を下げて使わせない。
逆に斬鉄が左角で山闘の右角を、右角で左角を掛けようとします。
こうした一連の動きを客席に伝えるだけでも、たいへん難しいと思います。
(勢子の皆さんの動体視力って、きっととても良いんだろうなぁ。。。)
一瞬スペースが開いたので、すかさず山闘が仕掛ける。斬鉄は受け止める。
客席が盛り上がりました。
山闘が入る、斬鉄が首を使って受ける ! 牛の息づかいが聞こえてきます。
勢子が大きな声を出して、両牛を鼓舞しています。
そして勢子の走る音、客席からの拍手。引き分けとなりました。
取組が終わってからも、両牛は相手から目を離しません。
こうやって相手を意識しながら、引き回しを行います。
(あ、たぶん柿乃花黒ダイヤがまた唸っています。拍手に反応してる ? )
山闘、斬鉄の順に引き上げていきました。
トータルカットは134でした。
この2頭は、鼻に付けられている綱の色で識別ができます。
紫が山闘、斬鉄は黒です。
今場所は、写真を撮りつつ取組に見入ってしまうことが何度もありました。
牛が頭を振ってジャブのように相手を攻めているのに、その動きが面白くて
シャッター押すのを忘れてしまうとか。カメラがそのまま望遠鏡でした。
従って、余計なところで「押さえ」のためと思われる写真がありました。
撮った記憶もありますが、ほとんどが当然ボツになってしまいました。
それに加えて、前にも少し書きましたが、露出補正戻すのを忘れました。
途中で気付いて正しい値に戻したけど、これで20カットほど潰すことに。
そんなわけで、もうちょっと何とかできたのではないかと感じています。
山闘はこれで2度目、斬鉄には初めてカメラを向けました。
次の際には、もっとカッコよく撮れたらと思います。
※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。
↑右が斬鉄、左は山闘。斬鉄がやや挑発的な表情を浮かべていました。
↑山闘の角が、斬鉄の目元スレスレのところに。。。
↑なんだか、大相撲の仕切りのような体勢になっていました。
↑斬鉄、気合の入った表情を見せました。
↑こちらは山闘。目をしっかり開けて、ぶつかっています。
↑左の山闘は、これが新潟での2戦目とは思えません。堂々としていました。
↑斬鉄の攻撃がヒットしました。してやったりの表情に見えます。
↑山闘のクールな表情が印象的。これが人間だったら、恐怖を感じるかも。
(1D X /EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM)