8/11 山古志闘牛 小文吾-飛将

第六回:小文吾(五歳/山古志)-飛将(四歳/塩沢)

ちょっと前に知りましたが、飛将は去年の千秋楽、大希という名前で
出場していました。加えて、同じ昨年千秋楽、日馬富士として出場し
ていた牛は現在の山徳号です。新宅の例もあり、名が変わるのは割と
多いみたいですね。このあたりは、やはり大相撲を彷彿とさせます。

拍手とともに牛が入場しました。低く声を出しています。飛将です。
前足で地面を掘る「前掻き」でアピール。とても気合が入りました。
「今日の相手はどこのどいつだ ! 」相手が入ってくるのを待ちます。
後から小文吾が入ってきました。南総里見八犬伝に登場する八犬士の
一人が名前の由来です。両牛頭を合わせて、取組が開始されました。
耳に装着されている黄色のタグ、「39082」が飛将のようです。

飛将ですが、今回が綱を取って初めての対戦になります。
しかし、とても落ち着いていて、頭を合わせています。
小文吾は若手の中で、おそらく最も体を柔らかく使うのが上手な牛です。
頭を離して、飛将に対してどうやって仕掛けようか、考えています。
どうやったら自分が攻め込めるかなぁ、といったところでしょうか。
勢子の声も大きくなってきました。客席から笑い声が起きましたが、
どうやらパッと離れたのが理由かもしれません。このあたりはまだ若い
牛らしい仕草といえるでしょう。これは、決して相手の牛が怖いとか、
闘いをしたくないということではありません。牛にとっては相手より、
暑さのほうが嫌なものです。両牛がどこまで肝っ玉が据わっているか、
それも注目ですね。勢子が「よしたー」「よしたー」と声を掛けます。
これに応えるように、小文吾が積極的に仕掛けます。飛将はこれに対し、
落ち着いています。初めて綱を取った牛とは思えないほどです。
(そしてここで、後ろから牛の唸り声が15回。いやぁ、被せるなぁ。)
場内大いに盛り上がってきました。「それいけ ! 」の声も聞こえます。
やがて走る音。そして拍手。勢子が両牛を分けました。
この若い牛、どこまで力を持っているのかな、それが楽しみになるほど、
双方が大物ぶりを見せてくれました。対戦相手が変われば戦い方も変わり、
それを見るのも今後の楽しみです。客席からの拍手も大きくなりました。
引き回し中にも遊ぶ余裕がありました。これからが楽しみな両牛です。

《写真の密着》
これも入退場のシーンをけっこう撮っていて、トータル210コマでした。
200コマを超えると、かなり多かったことになります。
最初から頭を合わせた睨み合い。しかし両牛、識別が難しい。。。
いい雰囲気で睨み合っていたかと思うと、かわいい顔比べしているような
素振りを見せるなど、様々な表情を楽しむことができます。でもちゃんと
ぶつかって、小文吾の額に飛将の角が当たったりもしていました。
双方が攻めて守っての、見応えのある好勝負。そうした意味での相性が
きっと良いのだと思います。互いの持ち味を、互いが演出しているような。
それにしても飛将は角を当てるのが上手です。何度か小文吾にヒットして
いるシーンがありました。小文吾もそれを受けていて、それなりに痛いと
思うのだけど、そんなことは表に出さず、前に出ているような印象です。
途中、飛将がちょっとインターバルを取り、何か考えているような感じ。
それを小文吾が、口元のあたりを何度かつついていました。小さな子供の
兄弟が見せるシーンに何となく似ていると感じましたが、そもそも子供が
いないので(その前段階でもない)、信憑性はかなり低いかもしれません。
その後、無事に取組再開。しかしここで、またしても飛将の角が小文吾の
額に当たります。表情が変わる小文吾。次シーンも同様ですが、この時は
厳しい表情のまま。気合が感じられました。飛将の角は先端がカーブし、
これが伸びるように小文吾の体に当たっていました。角の形を飛将は当然
知っているわけで、うまく使っています。小文吾は当てられても前に進み
決して怯むことはありません。お互いのいいところがよく出ていました。
掲載しようと選んだのは16カット。今場所では最多枚数になりました。

※記事作成にあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。
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↑まだ幼い牛同士、「かわいいかおくらべ」のようなシーン。軍配はどちらに ?
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↑頭を合わせて、最初から「闘牛」の形になっていました。
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↑飛将の角が、小文吾の額のど真ん中にヒット ! 小文吾は、「うっ」という表情です。
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↑いい睨み合い。気合が入っています。
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↑左が小文吾。飛将は低く構えます。小文吾がとても大きく見えますね。
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↑小文吾の「よーし、いくぞー」な感じの表情。
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↑飛将の角がヒット ! これはちょっと痛そうですが。。。
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↑小文吾、頭突き攻撃 ? 飛将が顔を顰めました。
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↑こういうシーン、とても好きなのです。左側、飛将の角はかなり立派です。
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↑ぶつかるところはやはり、迫力があります。
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↑飛将の角が当たってはいますが、小文吾はポーカーフェイス。
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↑横からの攻撃。目元が真剣そのものです。
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↑目の位置が近いですね。飛将の攻撃も厳しいです。
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↑まだ若い牛ですが、攻防を見ているとそれを感じさせません。しかも速いです。
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↑左側が小文吾でしょうか。とてもいい目をしています。
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↑飛将の角が小文吾の体をなぞるように、体の横を擦りました。
(1D X /EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM )
by keiji_takayama | 2019-08-21 08:25 | 山古志闘牛場

いつもは中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園や闘牛場で撮影活動。動物たちの表情を追い続け16年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama
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