7/14 山古志闘牛 柿乃花怒濤-小文吾

第四回。柿乃花怒濤(四歳/岩手)と、小文吾(五歳/山古志)の対戦です。
この一番からはいよいよ、綱を取っての対戦となります。
綱を取った牛を、勢子がどうやって止めるのか、これも見どころです。
さて、この山古志闘牛では「柿乃花」と名の付く牛が三頭出場します。
柿乃花さんは、岩手で行われている平庭闘牛会の最高顧問なのですが、
この地域にも数多くの牛を送っていただいています。
(この話の間、ずっと唸っている牛が二頭いました。タイミングよし。)

闘牛場には柵が設けられているのですが、よくよく見てみると、あちこち
曲がっているところがあります。これはだいたい牛がぶつかった所です。
牛が動く瞬発力というのは、想像しているよりも遥かに早いです。
あっと思った時にはもう牛がやってくる。気をつける必要があります。

先に入ってきたのは柿乃花怒濤。後から小文吾の登場です。
この小文吾ですが、山古志闘牛のことが書かれている南総里見八犬伝に
登場する八犬士の一人、犬田 小文吾 悌順(いぬた こぶんご やすより)が
名前の由来です。巨漢で相撲を得意とし、越後小千谷では暴れ牛を取り押
さえる活躍を見せたといいます。赤牛が小文吾、黒牛が柿乃花怒濤です。

開始直後、場内がワッと盛り上がりました。(加えて犬が4回吠えました。)
柿乃花怒濤が睨んで、スキがあると思った瞬間に飛び込みました。
これに対して小文吾。「おーなんだお前、若いのにやるなぁ」と構えます。
「ほらほらほらほら、よしたーはい ! 」勢子の掛け声が大きく響きます。
牛の四歳五歳といえばまだ二十歳前、未成年にあたります。
しかし頭を合わせれば、この迫力は序盤の取組の比ではないくらいです。
柿乃花怒濤はなんとか小文吾に対して攻め込みたい。
しかし小文吾は、最初に一発もらったので構えて、頭を下げています。
仕掛ける場所が見つからない柿乃花怒濤は、考えています。
積極的に仕掛ける柿乃花怒濤、落ち着いている小文吾。この展開です。
勢子の声が一段と大きくなってきました。
今度は小文吾が仕掛けたい。しかし、不用意に近付くと柿乃花怒濤の角、
前のほうにグッと曲がった角で額を痛められる。で、小文吾も考えます。
「どうやって相手に向かって行けばいいのかなぁ。」
双方、相手に対してどういう攻めが有効か、考えながら頭を合わせます。
やがて、人数も増えた勢子の皆さんが総出で二頭を分けました。
場内の大きな拍手に呼応するかのように、牛の唸り声が轟きました。

小文吾の牛持ちは山古志闘牛会です。山古志にやってきたのは二歳の春。
とても小さく、抱けるようなかわいい牛でした。それから三年が経過し、
大きく成長しました。こう語るのはMCの松田さん。感慨深げでした。

《写真の密着》
柿乃花怒濤の最初の一撃は、小文吾の左目上あたりにヒットしていました。
これを食らって、小文吾は体勢を低くして柿乃花怒濤の攻撃を受けます。
そして、受けながらも考える小文吾。すごい表情で睨み付けました。
お互いが考えていると思われるシーンは、まるで相撲の仕切りのようです。
柿乃花怒濤の頭突き攻撃が小文吾に決まっているカットもありました。
頭がぶつかって、土が周辺に飛び散っています。
小文吾は予想していなかったのか、少し慌てているようにも感じました。

※記事を作成するにあたり、MC勢子・松田さんの解説を参考にしています。
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↑柿乃花怒濤の頭突き攻撃。泥がキラキラ舞いました。小文吾はちょっとビックリしてる ?
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↑柿の花怒濤の表情がすごい。睨み付けています。
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↑柿乃花怒濤は積極的に仕掛けていました。
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↑雨は降っていませんが、泥は跳ね飛びます。
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↑小文吾は随分と落ち着いています。
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↑大相撲の仕切りみたい。待ったなし !
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↑小文吾は前傾姿勢です。前足の位置に工夫が感じられます。
(1D X /EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM )
by keiji_takayama | 2019-07-18 01:43 | 山古志闘牛場

いつもは中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園や闘牛場で撮影活動。動物たちの表情を追い続け16年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama