そのため、マクロレンズを使ってガラスにぴったり寄せたことも
あった。割と近距離から中望遠ズームを使用したこともある。
だが今回は、なぜかまず引いてみようと考えた。
すると、いつものは見えていなかったところが目に入ってきた。
メガネザルの特徴は、まずはその大きな瞳だろう。
とても美しく、愛嬌がある。
これは今までにも何度か狙ったことがあるので、やはり強調したい。
しかし、それ以上に興味深かったのは尻尾であった。
思っていたより長かったのである。しかも、その形状が面白い。
まるでゲジケジのようである。
この尻尾が単独で生きているかのような、そんな印象があった。
そんなことをこちらが考えているとは思っていなかったようで、
メガネザルはちょっと警戒しているような、でもなかなか愛らしい
瞳でこちらをずっと眺めていた。新しい発見がある、楽しい時間だ。
(7DMarkII/タムロン18-400mm F3.5-6.3 Di II VC HLD)