雨に濡れるパルマワラビー

パルマワラビーを、雨の日に撮ったのは初めてのことだと思う。
ここのエリアは基本的にガラスで覆われている。雨が降ったら、
このガラスが濡れて水滴がつく。そうなれば、ガラス越しなので
撮影は厳しいと思っていたのだ。そして、この日もそうだった。

不思議なもので、その日使っている機材が違えば考え方も変わる。
タクマーは、濡れても手入れさえきちんとすればリスクは少ない。
電子部品を使っていないので、壊れる心配がないからだ。たとえば
中が曇ったとしても、まだそこまで大きな被害が出るはずはない。
そして、使っているカメラはサブのサブだった。壊れても大勢には
影響がないし、某社と違い、多少濡れたくらいでどうこうするとも
考えられなかった。なので、ここをたまたま訪れたとき、「試そう」
という気持ちが優先した。もうこうなれば、写りなど気にしない。

考えていたのは、ここのブログに載せてみたい、という1点だけ。
パルマワラビーが濡れている姿というのは、写真を撮っている人も
そうそう多くはないだろう。それが気力の源だった。雨は本気だし
ガラス面は水だらけである。わずかな隙間を探し、そこに目だけを
置いてピントを合わせ、あとはじりじり動いて構図を作っていく。
これの繰り返しだった。数分そこで粘り、なんとか撮れたと思う。
そこで、次のところに移動しようと歩き始めた。満足感があった。

歩きながらモニターで写真を見ていたら、妙なことに気が付いた。
表示されている内容がおかしい。どこかが、いつもと違っている。
すぐに解った、画面のサイズだ。よくよく見てみると、16:9だ。
これでは話にならない。どうやら、その前に撮っていたターキンの
ところで、何らかの理由により変えてしまったらしい。少し慌てて
ワラビーのところに戻り、再撮影。お客さんが少なくて良かった。

こういう条件ではコントラストが低くなるので、露出補正で対応。
こんな感じでバタバタしたのだが、載せられたのでホッと一安心。
雨に濡れるパルマワラビー_b0016600_6553745.jpg

(E-PL5/スーパータクマー200mmF4)
by keiji_takayama | 2017-03-26 06:56 | 多摩動物公園 | Comments(0)

いつもは中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園や闘牛場で撮影活動。動物たちの表情を追い続け20年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama
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