この時間を狙っていたわけではないが、たまたま通りかかったので
何か撮れるかなと、まずはハシビロコウのところに寄ってみた。
ここは2つの檻があり、ぐるりと一周回って見ることができる。
手前のほうでは、ハシビロコウの姿を確認できなかった。
寒いし仕方ないか。そう思って、奥側のほうに向かっていった。
視界が少しずつ開けてくる。すると・・・いた。
こういうときの癖なのだが、まず相手の視界に入らないようにする。
いきなり存在を認められると、それでもう状況が変わってしまうから。
まずは存在を消して、その合間に静かに慌ててカメラをセットする。
セットといっても、縮めている一脚を伸ばすだけ。時間はかからない。
これが終わって、ハシビロコウと対峙することになった。
西陽を浴びて座っている。これはとんでもなくカッコ良かった。
しかし、使おうとしているのは1000mmの画角。離れる必要がある。
ちょうどフェンスギリギリのところで、好みの構図を得られた。
ファインダーを覗いて、まずは横位置で撮ってみた。
1コマ撮って、横位置は捨てた。タテでしか絵にならないと判断する。
あとは、嘴の先端をどこで切るか、目をどこの位置に置くかを決める。
嘴をすべて入れると下の芝生が画面に入るから。これは避けたかった。
すぐに決断して、撮影に入る。とてもドラマチックなシーンだった。
静かなのに、目だけがギラギラしてる。そんなイメージである。
途中で何度か首の向きを変えたりしたので、トータル56カット撮影。
けっこうな量になった。こういう時は、連写しないほうがブレない。
すべて1コマ撮りである。お客さんがとても少なかったのが幸いした。
成果があったので、お礼を言ってその場を立ち去った。別の場所に行き、
遠くからハシビロコウを見たら立ち上がっていた。それも素敵だった。
(OM-D E-M1/NewFD 500mmf4.5L)