カメラ30円

昭和60年に発売されたミノルタα7000から始まった、AF一眼レフ。
90年代には完全にこれが主流になった。各メーカーとも競うように、
コンセプトやターゲットの異なる機種をいくつも発売していったのだ。
ちなみに、94年のカメラ総合カタログを見てみると、30機種ほどの
なかからカメラを選ぶことが可能だった。というわけで、市場には多くの
こうしたAFカメラが存在していて、買われた数も膨大だったはずだ、
それから20年が過ぎ、時代はデジタル一色になってしまった。

遥か昔のカメラは、カメラとしての価値に加え、例えばインテリアとして、
ファッションの一部として使ってみたい、という理由からも需要がある。
ところが、AFのカメラにはこれがない。即ち、実用のみであった。
これが、いまの相場に現われてしまっている。安くしても、ジャンク品と
呼ばれたりするものは、例えばそれが使えたとしても価値が著しく低い。

そしてついにというか、なんと一部は売値が30円になってしまった。
もう駄菓子と同じくらいの価格である。ついに、来るべき時がきた。
売値が30円ということは、買い取り価格はもう無いに等しくなる。

それにしても・・・なんだかカメラが気の毒な気もする。
逆転の発想で何かできたらいいのだけど、さすがに名案は浮かばない。
カメラ30円_b0016600_22452486.jpg

(K-3/HD-DA 560mmf5.6 ED AW)
by keiji_takayama | 2015-08-17 22:45 | 上野動物園 | Comments(0)

いつもは中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園や闘牛場で撮影活動。動物たちの表情を追い続け20年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama
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