とにかくビックリして、「え ? 」と言葉にしてしまったほどだ。
80年代に大きな人気を集めたバンド、C-C-Bでベースを担当していた
渡辺英樹さんが亡くなった。なんと、まだ55歳の若さである。
各メディアで報道されていたが、先月12日に大動脈解離で緊急搬送されたが、
意識が戻ることもなく13日に死去したのだという。なんとも急なことだった。
それに加えて、倒れた2日後の14日からは全国ツアーが予定されていた。
ブログにはリハーサル風景の写真が掲載されていて、チケットを購入したファンの
皆さんは、毎日高まる期待とワクワク感で、盛り上がっていたのではないか。
だとするなら、これはあまりにも厳しい展開になってしまった。
C-C-Bは、過去に3回撮影したことがある。
記憶が定かではないが、最初にその姿を見たのは1984年の秋だった。
カメラ小僧を始めていろいろなイベントに行くようになり、友人がどんどん
増えていった頃の話だ。確かまだ「C-C-B」ではなかったと思う。
横浜・山下公園にある氷川丸の中で、ライブが開催されたのだった。
誘われて行ったのだが、当然狭い会場だし、周囲は女の子ばかりだった。
ここで男が2人、カメラを構えて写真を撮ったのだ。当時の機材はペンタックス。
80-200mmズームだった。当時から、人気の中心にいたのが渡辺さんだった。
前に立って演奏している関口誠人さんとともに、大きな声援を浴びていた。
2回目はその翌年の夏。三浦海岸フェスティバルというラジオの公開録音だった。
とにかく暑かった記憶しかない。でも、この時の写真が最もイキイキしていた。
使ったのはこの当時もペンタックスで、LXにトキナー400mmf5.6の組み合わせ。
ドラムの笠さんは後方にいるので、なかなか撮りにくかったことを覚えている。
ラストは同じ年の大晦日。紅白歌合戦だった。1曲しか歌わないし、遠かったので
ロクに撮れなかったのだが。そう、この時もペンタックスだ。300mmf2.8EDに
テレコンを装着しての撮影だった。それ以後、機会がなかったのは残念である。
報道を見ていると、代表作として判を押したように「Romanticが止まらない」の
名前が挙がっているのだが、「スクールガール」とか「元気なブロークンハート」
といった曲のほうが、どういうわけか印象に残っているから不思議なものだ。
タレントの写真を撮るのをやめた数年後、何気なく見ていた紅白歌合戦。
浜崎あゆみのバックで、野村義男とともに演奏していた姿はすごかった。
とにかく、鳥肌モノで感動したことを覚えている。
これから先、こういう訃報が多くなっていくのだろうか。寂しく思う。
(OM-D E-M5/NewFD500mmf4.5L)