不動の人気ナンバ−1

オニオオハシ。掛川花鳥園では1、2を争う人気者である。
数年前に行われたKKE48総選挙では、見事に優勝したほどだ。
ブラジルの国鳥としても知られているこの鳥は、上野や千葉といった
各地の動物園でも飼育されている。ところが、近くでは見られない。
上野を例に取ると、檻の中にいる。姿はその大きな嘴でわかるのだが、
網が邪魔になってしまうのと、距離が遠いのでしっかりと確認するのが
肉眼ではかなり難しいのである。写真を撮る目的で大きな望遠レンズを
向けると、表情はわかる。しかし、触れるなんてことは到底不可能だ。

この不可能を可能にしたのが掛川花鳥園であった。
初めて訪問したときなど、あまりの自由さに驚いたほどだった。
檻の中でしか見られないと思っていたオオハシが、見事に飛んでいる。
しかも、おやつを購入すると、手元にやってきてくれるのである。
当然触ることもできるし、おやつのりんごを投げればキャッチする。
取りこぼしはほとんどない。投げたリンゴを上手に食べてもらえると、
年甲斐もなく嬉しくなるものだ。そんなわけで、ここのエリアはいつも
大人の笑顔が溢れている。相手にしてもらえる順番待ちが起きるほどだ。
当のオオハシたちは飄々としたもので、食事をくれるお客さんのもとに
飛んで行って愛想を振りまくのである。ファンサービスそのものだ。
そして、時々木の上やえさ箱の上に止まり、こんなふうに愛嬌のある
表情を見せてくれるのである。しかし、常に新しいお客さんを探すのか、
けっこうあちこちキョロキョロしている。いつものアップを撮ろうとすると
タイミングを合わせるのにけっこう時間がかかる。しかも、ドヤ顔なのだ。

撮り初めた頃は横向きだった。それが最も簡単に捉えられるからである。
大きな嘴は、成り行きでカット。そのうちときどき正面を向くようになり、
だったらそっちのほうが絵になると狙いを変えた。ピントは目に合わせて、
ファインダー越しにその1点だけを睨みつける。視線の端で、嘴が正面に
向くタイミングを待った。「どうだい、撮れた ?」そんなことを言われた
ような気がする。最後はお礼を言って、その場を後にした。そんな一瞬。
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AB (OM-D E-M5/NewFD400mmf2.8L+ケンコーEXT 36mm)
by keiji_takayama | 2013-10-31 07:51 | 掛川花鳥園

いつもは中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園や闘牛場で撮影活動。動物たちの表情を追い続け16年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama