しゃしんやさん

子供の頃、写真を撮ったあと現像しに出掛けたのは「写真屋さん」だった。
それに加えて「カメラ屋」にも行くようになったわけだが、そう感じたのは
店内の風景にも理由があったように思う。所狭しとアルバムやら額縁やらが
ならんでいて、写真が飾られていて、カメラがある。どうにも特殊なお店に
入り込んでしまった感が強かった。これはアロマカラーで働いていた頃にも
感じていたことだ。写真屋というのは、どこもだいたいこんな様子だった。

変わって、先日の昭和記念公園で撮影したフィルムを現像する必要があり、
どこのお店にするか考えていた。毎年年賀状を依頼するのは職場近くにある
チェーンの写真店だ。ブローニーフィルムだし納期がかかるだろう、勝手に
そう思っていた。問い合わせてみたらほぼ予想通りの答えが返ってきたし、
まぁ仕方ないかと思っていたのだが、家から10分ほどのところにここ最近
雑誌などでよく目にする写真店があったので、いい機会だと思ってふらっと
立ち寄ってみることにした。受付カウンターにフィルムを出すのも久々だ。
とりあえずは現像とCDを作ってもらうことにしたのだが、なんと明日には
仕上がってしまうらしい。これには心底驚いてしまった。店内にある機械で
可能なのだという。そこまで進化しているとは。まさに浦島太郎状態だし、
翌日が早番であることをラッキーと感じてしまった。引き取りに行けそう。

そしてここのお店は、とてもほんわかした雰囲気をもっていた。これまでに
お世話になってきた「写真屋」ではなくて「しゃしんやさん」なのである。
つまり、ひらがな。柔らかな空気感に包まれた店内は、外の世界とちょっと
異なっている。カメラ用の雑貨がいろいろ置かれていて、要は商品なのだが
いちいちふんわりしていて飽きない。「あー、こんなものがあるのか」と、
年を忘れて見入ってしまうほどだ。商品の説明タグも、おじさんが殴り書き
したような懐かしいものではない。小さな、でもハッキリとした文字が並び
商品をアピールしている。この字がまたふんわりしていて、心地よいのだ。

お店は決して広くはないが、まるで宝箱の中に入ってしまったような感じ。
たぶん手に取っても何も言われないだろうと思うのだけど、なぜか触るのを
ちょっと躊躇ってしまうような、そう、ここにもふんわりした空気がある。
また、作品を楽しめるスペースが設けられていて、写真展も頻繁に行われて
いるようだった。さて、明日の仕上がりはどうなるだろう。きっと大笑い、
失敗の連続ではないかと思うのだが、それはそれで楽しめそう。ワクワク。
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AB (30D/EF600mmf4L)
by keiji_takayama | 2013-10-27 07:54 | 多摩動物公園

いつもは中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園や闘牛場で撮影活動。動物たちの表情を追い続け16年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama