小さな武器

写真を撮るときファインダーを覗くのは右目だが、その時左目も開けるようにしろ。
これはホテルの写真室にいたころ教わった。宴会スナップで新郎新婦などの撮影時、
目つぶりを瞬時に確認するためである。当時はデジタルカメラなどなくて、おまけに
撮っていい枚数は36枚撮りフィルム×3本だけと決まっていた。つまり 、失敗など
想定されていなかったわけだ。その中から選んでアルバムに入れるカットはだいたい
決まっていたけど、失敗した際は絶対にリカバリーしなければならなかった。従って
確認することが必要=もう1つの目でそれを認識するということが要求されたのだ。

動物園で写真を撮るようになって、それまでの経験が大きく役立っている。例えば、
この写真がそう。ゾウが草を食べていた。鼻でうまく丸めて口元に持ってきている。
大きく狙うと、口元に持ってきた段階でシャッターを切っても、間違いなく瞬間には
間に合わない。それが作品としていいか悪いかは別としても、タイミングが合わない
ことには話にならないのである。これ、左目を開けていればすべて解決できるのだ。
別のときでは、複数頭の動物を狙っているときに有効だ。視野がこれで広がるので、
瞬時にレンズの方向を変えられる。慣れておけば、意外と武器になる。ただこれは、
あくまでも右目でファインダーを覗く場合に限られてしまうけれど。カメラの性能が
上がり、写真撮影は以前ほど難しくない。でも、それだけでは補えないものがある。

ちなみにゾウのカットは、525円で買ったレンズで撮ったもの。まだまだ頑張れる。
小さな武器_b0016600_20063.jpg

AB (1D MarkⅡN/FD500mmf4.5L)
by keiji_takayama | 2011-02-26 01:58 | 大森山動物園

いつもは中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園や闘牛場で撮影活動。動物たちの表情を追い続け16年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama