ふらふらと駅のそば屋さんに吸い込まれた。入り口のところに、おにぎりがたくさん
並べられている。それがとても美味しそうだったので、食券を買おうとした。だが、
券売機には「売切」のランプがついている。こんなにたくさんあるのにおかしいな、
そう思い、春菊天そばの食券をカウンターに出したついでにこう告げた。「明太子と
しゃけのおにぎりもください!」すると、係の男性が一瞬きょとんとした顔をして、
すぐそばにある皿を示した。「すいません、おにぎりはもうこれだけです。」残りは
うめだけであった。券売機のランプが正解だったのだ。当たり前の話ではあるけど。
そう、店の入り口に並べられていたのはサンプル。裸眼ではほとんど見えないので、
そのサンプルが本物だと思い込んだのである。まぁちょっと考えれば、すぐ手の届く
カウンターに置くのが普通であり、なんとも情けない勘違いをした。結局おにぎりは
食べられなくて、なんだか残念な気分だった。こういうのって、悔しさ倍増だよな。
AB (kissD X/Ai-s Nikkor ED 600mmf5.6)