2017年 04月 09日 ( 1 )

トキナーの思い出

職場の近くにある、ケンコートキナー本社ビルに行ったのは初だった。
フロアーには扱いブランドの商品が多数展示されていて、新宿あたりの
量販店と全く変わらない雰囲気だった。違うのは派手な音楽がなくて、
お客さんも少ないところ。ここだったら、のんびり楽しく選ベそうだ。

2階の一角では、トキナーレンズの歴史を楽しむことができる。かつて
とても人気のあった頃のモデルが並べられていた。正直な話、いまほど
シグマ、タムロンとの差を感じることもなく、上品な外観や描写など、
信頼性も高かった。80-200/2.8、24-40/2.8、35-70/2.8などは、
所有していたこともある。そんな懐かしい気分に浸っていたら、下段に
すこし控えめな様子で置かれているレンズを見つけ、釘付けになった。

それはSL400N。400mmF5.6である。展示されていた「N」は後期の
モデルで、三脚座が装着されたマイナーチェンジ版だ。カメラ小僧の頃
これの前期タイプを使っていた。楽な機材ではないが、勉強になった。
「月刊カメラマン」昭和62年3月号に、当時の機材遍歴が載っている。
400mmF5.6は2本目のレンズ。そこには、こんなことが書かれていた。
「300mmでは物足りなくなったので、中古を2万円で購入。とても写り
が良く、満足していた。コンパクトで使いやすい。リアフォーカシング
方式なので、ピントリングを回してもレンズの長さが変わらない。」
思えば、このレンズで修行をした。ステージを端から端まで動き回った
石川秀美とか小泉今日子を撮った時は、36枚撮りフィルム1本の中に、
マトモにピントが合っているのが数コマ、なんていうことが多かった。
動きの少ない菊池桃子などはとても撮りやすかった。これまた大混雑、
来客管理が全くできていなかった、岡田有希子・万世橋警察1日署長の
時には、スリムな外観が幸いし、人と人の間からレンズを抜いて撮影を
行ったこともある。楽ではなかったけど、情熱と気合いは大きかった。
そして、この頃の経験がその後に、そして現在にも確実に生きている。

ちなみに、当時のカメラはペンタックスLX。次のキヤノンNewF-1も
含めて現在は手元に残っていないのだが、回り回ってひょっとしたら、
買い取り品として店に持ち込まれないだろうか。そんなことを考えた。
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(OM-D E-M1/NewFD 300mm F2.8L)
by keiji_takayama | 2017-04-09 07:18 | 井の頭自然文化園 | Comments(0)

日頃は都内中古カメラ店でカメラやレンズを売ってます。休日になると、望遠レンズを担いで各地の動物園で撮影活動。動物たちの表情を追い続け13年が経過しました。旅行会社で撮影ツアー講師を務めています。


by keiji_takayama