写真を趣味にしているなら、1度は必ずその名前を聞くと思う。
地方などをクルマで走っていると、赤い看板がよく目に付く。
それぞれの地域に根ざしたチェーン店、という印象が大きい。
Yahooのトップページにも掲載されていたが、写真界では比較的
大きなニュースという位置付けだった。「カメラのキタムラ」が、
今年の2月末をメドに、22店舗を閉店するという。2016年9月の
時点で、カメラのキタムラは全国に850店もあった。これだけでも
かなりビックリする。今の店の前に働いていた「セキカメラ」は、
神奈川県の鶴見、大船などに数店舗あるだけだった。比べるまでも
ないレベルではあるが、こういう話を聞くとどうしても思い出す。
カメラの売上は毎年どんどん下がっている。写真を撮るのに苦労が
なくなったわけだし、裾野もすっかり広がった。ある意味でこれは
自業自得といえるのかもしれないが、新しいカメラやスタイルなど、
製品の進化とは反比例しているように感じる。ニュースによれば、
閉店の理由として挙げられているのが、スマホ販売の落ち込みだ。
カメラ販売が伸び悩み、スマホの販売に力を入れていたところに、
総務省による「実質0円」とする値引きを規制する指導が入った。
これがスマホの売れ行きに大きな影響を与え、閉店に追い込まれた
というのだ。理由はこれだけではなく、プリントの減少などもあり、
もともと採算が取れなかった店舗から、ということかもしれない。
とはいえ、ここは国内最大のカメラ店である。これでそのまま転落、
なんてことにはならないだろう。中古の分野にこれまで以上の力を
注ぎ込んでくるかもしれないし、そうなれば無関心ではいられない。
キタムラの強いところは、クラブツーリズムと組んでいることだ。
写真ツアーと絡めれば、ちょっと考えるだけでも複数のアイディアが
浮かんでくる。お客さんの囲い込みが、今まで以上に進みそうである。
写真は東武で撮影したカット。どこかの外人さんみたいな雰囲気です。
口元を見ると、「ニヤリ」としてそう。いや、「ふっ。」という感じかな。
(1D X /EF100-400mmF4.5-5.6L IS USM)