といっても、動物園に通っている皆さんのような知識はあまりない。
捕まえてきて、飼うのが好きだったのだと思う。
カタツムリが卵を産んだり、おたまじゃくしがみんないつのまにか姿を消して
しまったり。驚きの連続だった。残念ながら死んでしまったケースも多い。
なかでも、最もハマッたのはザリガニだった。
この頃は近所にも通称「どぶ川」がいくつもあって、そこにはたいてい
ザリガニが潜んでいた。学校から帰るとそのまま向かい、中に入っていた。
裸足なので、たまに足を切ったり、帰ったら足にヒルが吸い付いていて、
母に大目玉をくらったことも1度や2度ではない。今はザリガニというと
「釣り」になるようだけど、この頃はそんなまどろっこしいことは考えず、
どぶ川の中に入って手づかみでつかまえていた。何度もやっているから、
どこをどうすれば見つけることができて、つかまえられるか、については
子供なりに熟知していたと思う。毎回、大収穫といえるレベルだった。
たまに真っ赤な「大物」も含まれることがある。意気揚々と帰ってきた。
これがエスカレートしてくると、当時近所にあった遊園地に入り込み、
どぶ川の延長上にあたる場所で大量に捕ってくることもあった。
とにかく楽しかったのだが、いま思うと「つかまえる」ということが
最も面白かったのだと思う。なので、その後はおざなりになってしまった
こともあった。共食いすることを初めて知った時には、とても驚いた。
今にして思えば、無益な殺生をしてしまった。とても勉強になったけど。
いい年になりそんなことをすっかり忘れていたのだが、かみね動物園では
ザリガニ釣りができるコーナーが設けられていた。お子さん達が楽しく
糸を垂らしてザリガニを釣っている。なかには上手な子もいて、友達に
見せてあげていた。水はお世辞にもキレイとは言えないレベルだったが、
女の子もザリガニを掴み、笑顔を見せていたのがとても印象的だった。
東京だと、おそらくこうはいかない。でも、こっちのほうが好きだ。
本当はやってみようかと思ったのだが、没頭するのが怖くて遠慮した。
そんなこともあり、ポケモンGOには魅力をあまり感じないのである。
(7D/EF600mmf4L)